▼守山の吉田与志也さん「信仰と建築の冒険」出版
……同書は、まず第1章で来日するまでのヴォーリズと吉田悦蔵の紹介を行い、第2章から第17章で、1905年の1回目の来日から20年まで、年ごとに起こったエピソードをつぶさに取り上げながら建築事務所と家庭薬販売の事業基盤をつくり、60人を超す伝道団体を結成していく様子を描く。続く第18章で21年~39年まで成長を続けた関連団体についてまとめ、最後の19章で開戦前夜から戦後の復興について触れている。
内容はヴォーリズの伝記としてだけでなく、近江八幡、大津、彦根、能登川、長浜などに生まれたバイブルクラスのことや、鉄道員のための鉄道YMCAのこと、近江八幡にやってきた廣岡浅子、香川豊彦、新島八重、徳川頼定侯爵のこと、記録に残る初のハロウィンは近江八幡市の少女会「弥生会」で行われたことなど、多彩な逸話も205点の貴重な写真とともに紹介している。……(滋賀報知新聞2019/05/27)
▼自然研究を振り返る/90歳・口分田さんが本
……口分田さんは元中学教諭で、県野鳥の会の創設にも携わった。教諭時代は米原市にある三島池のマガモについての調査研究や天野川のゲンジボタルの保護活動などに取り組み、三島池がマガモの自然繁殖の南限地であることを確認するなど大きな成果を上げた。
本書の副題は「つないだ坂道越えれば向こうは日本晴れ」。口分田さんが自ら関わった自然保護活動にまつわるエピソードや活動を通じて出会った人々を紹介しつつ、90年の人生を振り返る内容となっている。……
(毎日新聞2019/05/26)
▼三成が潜んだ里/古橋の伝説描く/木之本の主婦・林さんの小説好評
長浜市木之本町古橋出身の主婦林亜希子さん=木之本町千田=が、昨年2月に自費出版した小説「石田三成かくれ里 ふるさと古橋ものがたり」が好評だ。関ケ原の戦い後に古橋に逃れた三成の生き様を、地元で語り継がれる伝説を基に描いた1冊。近年の三成人気も追い風に、注文が相次いでいる。
……地元の旅館「己高庵(ここうあん)」などで販売しているほか、六月一日に同市木之本町木之本で開かれる古本市でも売る。ネットでも取り扱っている。(中日新聞2019/05/18)
▼石造物2000基網羅/調査そのものを楽しむ/「近江石佛事典」を発刊 卯田明さん(75)=草津市
多くの街道が交差し人や物が行き交った近江には、その道しるべとなる石造物も多い。また、都から近いことで寺社も多く、境内には歴史ある石造物が往時をしのばせている。そうした石造物のうち大津、草津、栗東、守山、野洲、湖南、甲賀の各市に残る約2000基を網羅……(毎日新聞2019/05/18)