2006年 6月 08日

絵はがきの時代

先日、旧知(と言っても少しだけお話した程度)の方からお電話をいただき、月曜日にお出会いした。打ち合わせの前にと先週の金曜日、最近出たばかりのその方の著書『絵はがきの時代』を持って新幹線に乗ったのだが、300頁の本がスルスルと読めて、それでいてしっかりと調べ上げられていて、とてもおもしろかった。

「へんな人」というフレーズは、私にとっては決して変な意味ではなく、「興味ある人」「おもしろそうな人」
「注目すべき人」という意味合いを含んでいる。日高先生のお弟子さんと聞いていたが、とにかく私は「へんな人」という印象があり、時折気にしていたのだが、まずもってHPでは、いきなり「あなたの前には何が見えますか」というような訪問者をテストするような仕掛けがあったりすれば(今はなくなったのかな)、カエルさんが出てきたりする。

それでいて、研究紀要『人間文化』の院生の論文はジェスチャーがどうのこうのという、一般人には難解なものが書かれていたりして、実は本当に「へんな人」だった。

でも、『絵はがきの時代』と月曜日のお話で納得。
一枚の絵はがきを見て、「あー懐かしい」とか「へーっこんな景色だったの」で終わるだけではなく、その一枚のはがきから何が読み取れるかということ、その広がりを次々と調べて読み解いていくことを、コレクションしている彦根の絵はがきを使って1冊の本にまとめたいというお話だった。
単に並べて「懐かしいでしょ」だけでは、どこにでもあるし、それだけでは広がりがない。この本をテキストとして、読者が懐かしむだけでなく、その一枚の絵はがき、写真からなにを読み取り、そして現在の風景と比較していくという、その楽しみ方を書いていこうということになった。

カエル、もとい帰る前に「今度出す本のこと、アナウンスしてもよいですか?」と聞かれた。
「もちろん、前宣伝はいいことですよね」と言ったら、早速今日の中日新聞に記事が載っていた。

年末発行ですよね、細馬宏通先生
夏休みの宿題、楽しみにお待ちしています。

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ところで、ライブドアパブリッシングで昨秋出された『一九一九』はもう幻冬社で文庫本になったのですか?凄いですね。

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