2007年 8月 02日
直孝さん、表御殿へ
先日、彦根城博物館におとのさまとにゃんこをお連れして、
係の方にお願いに行きました。
「この度ようやく、大きなおとのさまのぬいぐるみが出来上がりました。
つきましては、なぜひこにゃんが兜をつけているのかというお話を
小さな子どもさんにも知っていただきたく、ぜひこのお二方を
博物館に置いていただけないでしょうか」
係の方はこの申し出をこころよく受けてくださいました。
「わぁ、おとのさま、よかったですね。
ご自身がお造りになった表御殿にようやくお戻りできましたね」
そうです。現在の博物館は当時の御殿を復元されたものですが、
元の御殿はこのおとのさま・井伊直孝公がお造りになったのです。
数日後、御殿に行く機会があり、どうしておられるかと見ると、
能舞台を眺めながら、お二方が並んでおられました。
「にゃんこよ、この能舞台は余が建てたときにはなく、
後の藩主がこの場所に能舞台を作ったのだよ。
明治11年、表御殿が取り壊されたとき、
能舞台は別の場所に移築されていたので、
この博物館を復元するときに、再び元の位置に戻ったというわけじゃ」
「へえー、この能舞台にはそんな由来があるのですか。
ところで私も一度ここで、能や狂言を舞って見てみたいものです」
「でも、おまえに合う能装束が果たしてあるかどうか……」
ついつい、そんな会話をしているような気がしてきました。
彦根城博物館にご来場の折りは、ぜひご覧くださいね。