2006年 6月 18日

復刊した『近江鈴鹿の鉱山の歴史』のこと

<95年に発行した『近江鈴鹿の鉱山の歴史』をようやく新版として
復刊したところ、早速オンラインショップに注文がきていました。
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この本は発行部数もわずかだったのですが、国立科学博物館のショップでも置いてもらっていたことから、すぐ売り切れになってしまった本です。一年に何人かの方からお問合せもあったのですが、とても地味な本ゆえ、なかなか再版にふみきれませんでした。

しかし、この本は他に類似本が出ていません。それとともに著者の中島伸夫さんはとにかくフィールドワーク第一で、鈴鹿の鉱山跡を丹念に歩かれ、そし ていろんな資料を調べあげてまとめられたという一冊です。かつて鈴鹿に鉱山があったということなど知らない世代が多くなった時期に、そのことを伝えた本を
「滋賀県内の図書館にはあると思います」という返事だけしていてはだめだとも思ったのです。そして、
捜し求めている人がいるからこそ、本を作り伝えていくという使命を担っているのが出版の仕事だとも思いました。

幸い、版下(当時はデータではありませんでした)を残しておりましたので、中島さんにそのことを伝えると、すぐさまその後、新たにみつかった資料のことなどを追記として書いていただきました。

現在、日本では鉱物のほとんどを輸入に頼っているのだとおもいますが、それまでは山奥の狭い道をそれこそ人力で鉱石を掘って運んだという歴史を伝える好書です。

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