2007年 2月 18日

彦根城が好きなんや!!

昨年の初夏のある日、私はタイトルの言葉を中井均さんから聞いて、実はびっくりした。
『近江の城』に始まり、上平寺城、鎌刃城、敏満寺城……。そして織豊期城郭研究会などでの
ご活躍を知る私にとって、「彦根城が好き」というのは実は衝撃だった。

しかし中井さんは多忙の合間を縫って、「好きなことならスラスラとやれる」と彦根城本の構成案は夏に
作って見せてくださった。そして「彦根城の縄張りのすごいところを初心者に知ってもらえる、安価でハンディな本」というのが、今回の本の要望だった。

お尻を叩くのが仕事と思っていた私にとって、中井さんの彦根城に対する思い入れを察知し、当初は32頁位の本の構成だったが、もう少し説明が欲しいと台割案を作り、追加原稿をお願いしてしまった。

ところが遅れることなく、お正月休みを返上して書いてくださった原稿、それはこれまでこういう視点で作られたことのない、まさに彦根城を極める本だった。

pkiwame180.jpg

『彦根城を極める』

彦根城の凄いところは、毎日のように眺めている天守ではなく、その縄張りにある。
そうか、近世城郭の原点とも言える彦根城はその遺構がまさしく見られる城なのです。

本の発刊記念講演会に参加された方は、本とともに講演を聞かれて、なるほどと納得されたことであろう。

打ち合わせの話の折り、小学生のときからお城大好き少年だった中井さんが初めて彦根城を
訪れたのは、中学3年の冬だったと聞いた。そのときに買った彦根城の入山券は今も残しておられ、
今月24日まで開催の「中井均お城グッズコレクション展」(キャッスルいと~ギャラリー)に展示させていただくことになった。

権力の証としての天守ではなく、その防備をしっかりかためた彦根城の内郭を
知り、その遺構の片鱗を是非この本片手にチェックしていただきたい。

最後に風邪で体調不良のところを、雨の見学会も続行していただいた中井さんに
御礼申し上げます。

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。

最近の記事

カテゴリー

ページの上部へ