千手千眼観音菩薩像勧進

平成5年(1993)5月22日、火災により本堂が全焼した観音正寺では、6年余りが経過した現在、復興へ向けての取り組みが続いています。同時に失われた御本尊の勧進も行っていると聞き、お訪ねしました。

▲観音正寺の本尊として製作が進む千手観音菩薩像の雛形。実物の5分の1の大きさにあたる。


西国三十三所霊場第三十二番札所

観音正寺 (かんのんしょうじ)

■蒲生郡安土町石寺2 TEL.0748(46)2549

■拝観料:無料
■参拝時間:午前8時~午後5時
 
 繖山(きぬがさやま、標高433m)の中腹にあり、西国三十三カ所観音霊場の札所の一つとして、古来から人々の信仰を集め賑わってきた天台系単立の寺院。開基は聖徳太子と伝えられ、鎌倉・室町時代には近江の守護職・佐々木六角氏の庇護を受けて栄えたが、繖山山頂に六角氏が城郭を築いたために兵火を被るなどの苦難にもあっている。

  
▲観音正寺境内。右手が書院と庫裡、焼失した本堂は中央奥に建っていた

仮御本尊
仮御本尊 千手千眼観音菩薩
(現在、仮本堂に安置されている)

光背に1000本の手(それぞれの掌に眼)が配置される。

参道入口
参道入口から石段(1300段)を登ると徒歩で40分ほどはかかり、札所中一番の難所とも言われていたが、現在は境内近くまで自動車道がついている

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