新史料が導く桜田事変

新史料が導く桜田事変 豪商・竹川竹斎のビッグデータを読み解く

岩田 澄子, 田久保 國子, 大久保 治男 監修
B5 280ページ 並製
ISBN978-4-88325-770-6 C1021
奥付の初版発行年月:2022年08月
書店発売日:2022年08月30日
近日刊行予定
5400円+税

内容紹介

竹川家は幕府御為替御用を務める伊勢の豪商。幕末の竹川家当主・竹斎は、家業の一翼を担いつつ、地域の産業振興に私費を投じる篤志家・事業家、幕閣の政治顧問を務める知識人、茶道裏千家流家元に学ぶ文化人など多彩な貌を持つ。
動乱の幕末、竹斎は収集した桜田事変の情報を自筆の茶書『川船の記』の中に秘匿・埋蔵した。これを天目茶碗研究の過程で発掘した編者が、現代語訳で初公開。類似史料(井伊直弼側近の子孫・埋木舎当主が所有)も併載・対照する。さらに深掘りするための、図表・地図・資料付き。
リアルタイムの桜田事変ビッグデータを、古文書初心者参加型のガイド資料で読み解く。

目次

Ⅰ 竹川竹斎『川船の記 巻五』
   現代語訳
   翻刻
   解説
Ⅱ 外桜田の大変
   現代語訳
  翻刻
  解説
Ⅲ 資料
参考文献
あとがき

前書きなど

まえがきより
 『川船の記』は、彦根藩・水戸藩のいずれにも加担しない中立の立場で、一人の豪商が集めたものである。事件記録は墨付六十丁分(百二十頁)に及び、事件発生から約三ヶ月の間に竹斎の手元に続々と届いた書簡類を、情報源と発着日を示しながら、修正を加えず次々と筆写したものが中心となる。この秘蔵記録は、幕府方の協力者として活躍した竹斎が、豊かな人脈を駆使して集めたもので、江戸時代の情報蒐集手段とその水準の高さを知る上でも貴重な史料といえるであろう。
 本書では『川船の記』に加え、その類似史料と言える「外桜田の大変」(彦根藩大久保家文書『雑談録六』所収)を併載する。
—— 桜田事変とは何だったのか —— その知見を導くための基礎資料として本書をご覧いただき、現代に生きる読者諸兄姉が、自ら桜田事変について考える一助となれば幸いである。

著者プロフィール

岩田 澄子(イワタ スミコ)

1958 年北海道生まれ。1980 年共立薬科大学(現、慶應義塾大学薬学部)、1995 年慶應義塾大学文学部・1999 年同法学部卒業。2014 年武蔵野学院大学大学院後期博士課程修了、博士号(国際コミュニケーション)取得。武蔵野学院大学日本総合研究所SAF、茶の湯文化学会員、薬剤師
著書に「開国論者・竹川竹斎の茶に関する活動について」(『茶の湯文化学』18 号、2011 年)、『天目茶碗と日中茶文化研究−中国からの伝播と日本での展開−』(宮帯出版社、2016 年)、「天目と建盞-茶器の種類と名称」(永井晋編『中世日本の茶と文化』勉誠出版、アジア遊学、2020 年)などがある。

田久保 國子(タクボ クニコ)

1923 年東京生まれ。古文書、日本舞踊(花柳流)、三味線(今藤流)、歌舞伎など、日本の古典や伝統芸能に親しむ環境に育つ。1944 年共立女子薬学専門学校(現、慶應義塾大学薬学部)卒業。1945 年からPX(戦後GHQ が銀座の服部時計店を接収して運営した売店)に勤務。その後、神奈川県立横浜第一高等女学校教諭を経て、東大和市(東京都)で郷土史を研究。元東大和市文化財専門委員、東大和市郷土史グループみちの会主宰、薬剤師 
著書に『武蔵国多摩郡後ケ谷村杉本家文書』(共著、舷燈社、2012 年)などがある。

   

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