2014年 1月 07日

淡海文庫創刊20年を迎えて

新年あけましておめでとうございます。
大変遅まきのご挨拶で恐縮です。
年賀状でもご案内しておりましたが、本年は淡海文庫を創刊して20年の節目を迎えます。
創刊当初、1年に3冊づつ刊行し、当面100冊が目標と考えていました。ところがその間、当方の怠慢があり、昨年末でようやく52冊目が発行でき、本年内に予定の60冊に到達はできそうにもありませんが、なんとか頑張って見たいと思っています。昨年発行の51号『湖面の光 湖水の命』からは装丁も一新しましたが、いかがでしたでしょうか。
 本シリーズは、創刊当時、滋賀県が「新しい淡海文化の創造」をスローガンに、古代より受け継がれてきた近江の豊かな歴史や文化を新しい視点で、現代に合致する文化を醸成しようとしていた時代でした。
 こうしたときに、小社にご縁のあったみなさまからの熱いエールとご支援を受けて誕生したのが、「淡海文化を育てる会」という組織でした。最も熱い思いを語っておられた民俗学者の橋本鉄男先生に世話人代表をお願いし、淡海文化を育てる会が企画したシリーズとして「淡海文庫」が誕生しました。内容的には読者が少ないだろうと考えられるテーマについては別冊淡海文庫という形で発行し、こちらはこれまでに20冊を刊行できました。
 現在、小社がキャッチフレーズとして使わせていただいている「滋賀の素敵を発信」はまさに淡海文庫創刊の志でした。ご承知のとおり、「近江」という言葉の誕生の背景には、ヤマトの国から見た近い湖が「近江」、同様に遠い湖のあるところを「遠江」と呼ばれるようになったと言われています。しかしながら新しい淡海文化の創造というスローガンには、自らが輝く湖でありたいとの心意気があったのです。
 そして、淡海文庫は、自らの言葉で地域の歴史文化を語り継ぎ、まさに滋賀県の百科事典と言えるシリーズにしたいとの意気込みで出発しました。果たしてその理想が貫かれているかどうか皆様のご判断を委ねるところですが、初心忘れず、確実に歴史・文化の伝承者となるべく努力を続けていきたいと念じております。
 どうぞ本年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申しあげます。

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