別冊淡海文庫 26
栗東市の左義長からみる地域社会
B6判 204ページ 並製
ISBN978-4-88325-193-3 C0336
奥付の初版発行年月:2019年03月
書店発売日:2019年03月05日
在庫あり
小正月に長い竹を組んで立て、正月飾りを燃やす左義長(どんど)と呼ばれる行事は、今も全国各地で行われている。その一つである滋賀県栗東市で、個人に対する生活史調査と全123自治会に対するアンケート調査を実施、民俗学の知見もいかし、社会学(地域社会論)の観点から、左義長の意味と役割を考察する。
はじめに──本書の特徴と全国の読者へ向けて
第1章 左義長ことはじめ
左義長の由来諸説
左義長の意味
左義長と子ども
全国の左義長
[コラム]語りの場としての左義長 田中颯祐
第2章 昭和末期の民俗調査から
滋賀県栗東市の概要
民俗調査の概要
『栗東の歴史』にみる左義長の共通点と個別事例
栗東市域全体で広く行われる左義長
昭和末期の民俗調査にみられるさまざまな左義長
[コラム]「かたつむ邸」で未来を紡ぐ 冨永燦子
第3章 2016年度の生活史調査から
生活史調査の概要
左義長の起源
左義長に関する子どもの役割
左義長の実施日と「成人の日」
左義長をめぐる地区間の関係
左義長と女性
左義長と子ども
左義長と藤蔓
左義長の手順
左義長の意味
子ども社会における左義長の特別さ
左義長でつながる子どもと地域
[コラム]生活史調査に同行して 天野言美
第4章 2017年度の質問紙調査から
質問紙調査の概要
質問紙A票「基礎調査」の結果
質問紙B票「2018年(平成30年)の左義長について」の結果
質問紙C票の年表部分および質問紙D票の地図部分
質問紙C票・D票の諸設問
質問紙調査を補う視点
[コラム]左義長から問いを紡ぐ 玉田遼河
第5章 左義長と地域社会の変化
左義長の意味・役割の変化
意味の物語と効果の物語
効果の物語を軸とした左義長の展望
[解説]中川敦之
おわりに
1983年 北海道出身
龍谷大学社会学部准教授。
専門は地域社会論、質的社会調査法。
著書 『基礎ゼミ社会学』工藤保則・大山小夜・笠井賢紀編著(2017年、世界思想社)
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