世界遺産学への誘い

世界遺産学への誘い

位田 隆一 編, 真鍋 晶子 編, 青柳 周一 編
A5判 288ページ 並製
ISBN978-4-88325-768-3 C1030
奥付の初版発行年月:2022年09月
書店発売日:2022年09月22日
在庫あり
2800円+税

内容紹介

『世界遺産学への誘(いざな)い』と題した本書の背景として、世界遺産登録を目指す彦根城に隣接する滋賀大学で2019年度より、彦根商工会議所寄附講座・国際文化システム特殊講義として「世界遺産学」が始まった。国内外の世界遺産の現状や課題を学習し、その意義を学ぶなかで、地域の文化遺産としての彦根城への関心と理解を深め、まちづくりや文化政策に興味を持つと同時に世界の今後について考え、国内外の文化・自然遺産の保存と活用に貢献できる人材を育成することを目的にした。初年度の講義が始まったその年に、ノートルダム寺院大聖堂と沖縄首里城の二つの世界遺産が焼失した。翌年はコロナ禍でやむなく中止となり、2021年には2020年に企画した遺産の破壊と修復、保全さらに継承というテーマに加えてコロナ禍が世界遺産や文化財に及ぼす影響も視座に入れて15回の講義を行った。コロナ禍の特殊事情によって講義内容をすべて録画したので、これをベースに本書の発行が決まった。録画を文字の起こし、講義者に加筆訂正をいただいたことで高度な内容がわかりやすく解き明かされることとなった。一方で資料や画像はそれぞれの著者が提供いただいたことで世界遺産に関する多くの知識が満載され、現状を広く学ぶことができ、新たな知見を得られるものとなった。とりわけ首里城焼失現場の生々しい記録や戦時下の破壊された世界遺産の惨状など臨場感あふれる報告集。

目次

世界文化遺産の現状について            山田泰造
世界無形文化遺産の設立経緯とその意義       松浦晃一郎
プロパティからヘリテージへ―遺産を見る世界の眼   佐藤禎一
世界遺産を目指す彦根城の価値           鈴木達也
彦根城の世界遺産登録と持続可能な彦根のまちづくり 小林隆
琵琶湖と世界の湖沼の多様な価値          中村正久
一つの視点からみる世界遺産の諸相―水と社会   河野俊行
首里城―復元の課題と展望           田名真之
滋賀県の祭礼・芸能の現状について考える       中島誠一
世界遺産(文化遺産)姫路城の保存の実例       福田剛史
危機にある世界文化遺産、さて、日本の文化遺産は?  西山要一
世界遺産登録前後の石見銀山 小林准士
文化遺産としての富士山とその現状 青柳周一

   

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。

所属シリーズ・ジャンル

おうみ学術出版会その他
ページの上部へ