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滋賀の文化情報誌デュエット新撰 淡海木間攫

  1. 近江化学陶器で制作されたタイルを敷きつめた「黒い太陽」(大阪府吹田市・万博記念公園)
    其の五十

    太陽の塔背面の「黒い太陽」

    2011年、生誕100年を迎えた岡本太郎。没後10年以上経っているとは思えないほどの盛り上がりをみせたことは記憶に新しいところである。その中で、知られざる太郎と信楽の関係に光をあてたのが滋賀県立陶芸の
  2. 下坂浜町沖で発見された株(上端は資料採取のため切断している)
    其の四十九

    水底の株

    これは一見どこにでも見かける何の変哲もない小さな木の株です。「いったい、これに何の意味があるというのだ」と思われる方も多いでしょう。ところが、この株には過去の人たちの生活に重大な影響を与えた歴史が秘め
  3. モモジロコウモリの乳頭
    其の四十八

    コウモリのおっぱい

    夏の夕暮れ時、たそがれの街でふと顔を上げると忙しく飛び回る黒い影が目に飛び込んできた。コウモリたちが、エサの昆虫を追いかけているのだ。気に留めなければツバメが飛んでいるのと大して違っては見えないが、彼
  4. 右はローマ字の印章
    其の四十七

    横井金谷筆 山居図

    山居図は、深い谷間にひっそりと建つ庵の中で、静かな時を過ごす隠士の姿を描いたものです。背後の山々は高くそびえ、その間から滝水が流れ落ちています。世間の雑踏から逃れ、聞こえてくるのは滝の音と鳥の声ぐらい
  5. 右…修理前、左…修理後
    其の四十六

    琵琶湖文化館所蔵 両界曼荼羅

    琵琶湖文化館が所蔵している仏画の一つに鎌倉時代に製作された両界曼荼羅があります。形あるものがいずれ形を失っていくという道理にしたがい、こうした掛軸などの文化財も徐々に傷んでいきます。この曼荼羅は絵絹に
  6. 其の四十五

    廃少菩提寺閻魔像

    この閻魔さんは「血噴き地蔵」と呼ばれています。江戸時代に土砂流でうつ伏せに倒されていた石を石屋さんが、これはよい石だと思って割ったところ、帰ってから肩が痛くなって、石から血が流れている夢を見ました。翌
  7. 其の四十四

    消えゆくヤナ

    10月も下旬頃になると、朝夕はめっきり気温が下がって、時折、湖上を北西の強風が吹き抜けるようになる。12月の始めにかけて、こんな荒れた日やその翌日には、体を紅色に染めたアメノウオが、琵琶湖から産卵のた
  8. 其の四十三

    獣の侵入を防ぐためのシシ垣

    シシ垣は、漢字で「猪垣」、「鹿垣」、「猪鹿垣」と書く。シシとは、肉がとれる獣類の古い呼称である。古くから、イノシシやシカは山間の住民にとって貴重なタンパク源であったが、一方で農作物に多大の被害を与える
  9. 其の四十二

    ふぞろいな鹿角たち

    山歩きには、景色や花を愛でる、山菜を味わうなど、楽しみがいろいろとある。いささかマニアックではあるが、哺乳類に興味を持つ者にとっては、ニホンジカの落角拾いも楽しみの一つである。ご存知のようにニホンジカ
  10. 其の四十一

    雛(ヒナ)のいるイヌワシの巣

    今から約30年前、その当時、滋賀県にイヌワシが生息しているとは誰も知らなかった。野鳥を観察する者にとって、イヌワシは「高山の幻の鳥」以外の何者でもなかった。長野県のアルプス以外の東中国山地の氷ノ山(鳥