自費出版年鑑2017

自費出版年鑑2017

NPO法人日本自費出版ネットワーク 企画, サンライズ出版 編
A5判 194ページ 並製
ISBN978-4-88325-630-3(4-88325-630-8) C0002
奥付の初版発行年月:-0001年11月
書店発売日:2017年10月20日
在庫あり
2000円+税

内容紹介

日本で唯一の自費出版に関する年鑑。第20回日本自費出版文化賞受賞作を紹介し、応募された全書名、全著者名などを掲載。巻末に日本自費出版ネットワーク会員一覧、第21回日本自費出版文化賞の募集要項を付す。

目次

人間と本が好きだから
 日本自費出版ネットワーク代表理事 中山千夏
日本自費出版文化賞20年を迎えて
 選考委員長 色川大吉
受賞者インタビュー
『シベリア』三部作 林 照
自費出版契約ガイドラインについて
第20回日本自費出版文化賞
発表/受賞作品の紹介/講評/入選作品/その他の応募作品
書名索引・著者名索引
第20回日本自費出版文化賞 全応募作品
自費出版年鑑1998~2016総目次
第1~19回日本自費出版文化賞 受賞作品
NPO法人日本自費出版ネットワーク会員名簿
第21回日本自費出版文化賞 募集要項

前書きなど

人間と本が好きだから

中山千夏

 第1回日本自費出版文化賞の選考委員をお引き受けしたのが1998年、それから毎年、自費出版の作品に接しながら、はや20年が過ぎました。その間、2004年には、主管の自費出版ネットワーク(※)がNPO法人となり、その際に代表理事をお引き受けして、毎年、本誌に「刊行のことば」を書かせていただいています。
 当初は、自費出版の意義などわかっていませんでした。今もすべてを掴んだわけではありませんけれど、選考にかかわるごとに霧が晴れ、今では自費出版文化の存在意義がよく見えるようになりました。
 芸能、芸術、表現、情報までもが経済第一で動いている、それが現代社会でしょう。だからといって、カネで回るのが人間界の絶対的な現実だ、とは思えない私、もっと違ったものが実は大きな力で人間界を動かしている、と考える私には、自費出版の存在は希望に満ちたものでした。
 もちろん、できれば大々的に商業出版したい、アテたい、その門として賞に挑む、というひとがいる(そのことも選考にかかわってから知りました)し、自費出版を儲けのひとつとしか考えていない出版人もいます。
 しかし、大半の応募作品にこもるのは、カネ縛りを逃れてひたすらほかの人間に向けて何かを伝えたい、という熱そのものです。そしてネットワークの仲間もまた、その熱意を手伝う仕事として出版に携わっているのでした。
 加えて今年は、幸いでした。「本が好き」「理想の本を作ってみたい」だから自費出版する、という作品に、私が担当する部門(小説部門)で2作、他の部門でもいくつか、出会うことができたのです。内容、それも売れスジ本位の内容ばかりに力を入れて、本のツクリは粗末になる一方の今、ここにも私たちの運動と賞の意義がある、と気づきました。
ほかの人間に伝えたいという人間の熱意、人間しか持つことのない「本」というものへの愛、その表現としての自費出版を手伝う印刷や出版を生業とすることに誇りを持って、今後もネットワークの仲間は賞を運営し、年鑑を発し続けることでしょう。
 嬉しいことに、本誌のバックナンバーは、日本の自費出版文化のかなり広大な風景になってきました。関係各位のご尽力にお礼申し上げるとともに、なおいっそうのご協力をお願いする次第です。

※NPO法人化にともない「日本自費出版ネットワーク」と改称

   

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。

所属シリーズ・ジャンル

総記自費出版年鑑
ページの上部へ