
本能寺の変 明智光秀冤罪説
四六判 328ページ 並製
ISBN978-4-88325-859-8(4-88325-859-9) C0021
奥付の初版発行年月:1970年01月
書店発売日:2025年11月25日
近日刊行予定
光秀はやっていない! その六つの証拠とは? 真犯人は誰か? 事件前後の史料から明智光秀と真犯人の行動を徹底的に追い、光秀の無罪を立証。気鋭の研究者姉弟がこれまでの謎を解き明かし、約450年続いた大きな誤解を覆す。
はじめに
序章 あたりまえを疑うことから
どうしてずっと信じていたのだろう?
だから解けなかったのではないか?
悪魔の証明
主な史料の紹介
一章 光秀が謀反人ではない六つの証拠
証拠1 光秀は、信長をいつでも殺せる
証拠2 嘘の援軍要請で、光秀は信長のそばを離れている
証拠3 信長あっての光秀だった
証拠4 「謀反」という言葉の意味が、今とは違う
証拠5 当時の人は「信長殺しの犯人」に関心がない
証拠6 正しい天下の取り方がある
二章 光秀から見た本能寺の変
誰が本能寺の変を起こしたのか
どんなときも、光秀本人は信長を殺していない
斎藤利三は、光秀の重臣ではない
四国へ向かう丹波衆は、光秀の命令系統から外れている
光秀の初動捜査
連れ去られる信長親族
孤立する光秀
織田信澄と共謀せずして誰とする
山崎までの一週間
三章 本能寺の変 前編
動機
信孝について
本能寺の変の、前日まで
蜂屋頼隆
岸和田城に入る
雑賀衆の手引き
信孝家臣と雑賀衆
雑賀衆対雑賀衆
織田信包の可能性
近江の者
六角氏と木村兄弟
敵は和泉・河内国にあり
四章 本能寺の変 後編
光秀を討ち取るまでが、本能寺の変
本願寺の門弟
嘘の書状と中川清秀
細川藤孝、再び寝返る
淡路の内通者
本願寺教如、羽柴秀吉、蜂屋頼隆のつながり
本願寺顕如対本願寺教如
本願寺教如につながる人々
首謀者たちの集結
五章 本能寺の変 周辺
人一人いない本能寺
本城惣右衛門から見た本能寺の変と、斎藤利三
公冶長=斎藤利三
公冶長の処刑
六章 信忠から見た本能寺の変
なぜ信忠は逃げないのか
信忠の逆心
信忠の生き延びる道
信忠の最期
近衛前久の想い出
七章 光秀の死と仕返し
光秀の仕返し
光秀が許せなかったこと
安土城も渡さない
光秀は討たれて死んだのか
光秀の死
八章 本能寺の変の結末
信孝でも、信雄でもなく
正論の同僚、柴田勝家
信孝は死んだ
人はいつも、物語にだまされる
陳腐な悪魔
明智光秀はやっていない
番外編 私たちもやっていない
①毛利氏(毛利輝元・吉川元春・小早川隆景)
②足利義昭
③柴田勝家と上杉景勝
④長宗我部元親
⑤本願寺顕如
⑥イエズス会
⑦朝廷(天皇・公家)
⑧徳川家康
⑨春日局
おわりに
明智光秀が本能寺の変を起こしたというのは、テストにも出ないぐらい、当たり前で常識でした。
本書では、私たちがなじみ続けてきた常識を否定します。
これまでの常識を愛する方には、受け止めるのに時間がかかることかもしれません。
それでも、信頼できる史料を先入観なく読み解く限り、光秀が本能寺の変を起こしているとは思えないのです。
それはたとえば、光秀だっていろいろとガマンしていてつらかったから、本能寺の変を起こしても仕方がなかったのだ……とか、誰かにそそのかされてしまったのだ……とか、そういうことでもありません。
『本能寺の変 明智光秀冤罪説』というタイトルのとおり、無実の人が、後世の人々の誤った判断によって罪に問われ続けていたということです。
では、そもそもなぜ光秀が犯人だと思われているのか、ご存じですか?
当時の記録に「光秀の謀反」と書かれているからです。
だったら光秀がやったじゃないか、と思いますよね。
しかし、「当時の記録」は、次のような状態なのです。
六月二日に起こった「本能寺の変」前後の、記録の状態
『御湯殿の上の日記』→ 記録が欠損している。
『言経卿記』 → 六月五日~十二日まで無記入。
『晴豊公記』 → 四月~六月までの日記が、別の場所で発見される。
『兼見卿記』 → このころの日記が二冊ある。
『多聞院日記』 → 聞いた話として書かれている。
『蓮成院記録』 → 聞いた話として書かれている。
これは、信頼できる情報のありようでしょうか。
私たち姉弟は、違和感を抱きました。
あなたはどう感じますか?
常識を疑い、視点を変えて本能寺の変を眺めたとき、そこにはどのような光景が広がっているのか───。
私たちとともに、本能寺の変を覆った霧を晴らしていきましょう。
本能寺の変の研究に特化した姉弟ユニット。姉(三寺絵梨子)が考証と分析を担当し、弟(池田修平)が史料の読解を担う。姉は講師としても活動しており、論理的な分析と表現力で歴史の本質を伝える。著書に『大切り本能寺の変』『たぶん、光秀はやってないのだ放浪記 大切り本能寺の変へ続く道』(ともにパレード、2021年)がある。
本能寺姉弟公式サイト「大切り本能寺の変」
https://honnojibrothers.wixsite.com/daigiri
1982年1月19日、兵庫県生まれ。神戸女学院大学卒。
占い師「じぇふ」として活動。作家・イラストレーターもしている。著書に『27星座 宿曜占星術』(魔女の家BOOKS、2015年)、『もしも彼女がシャム女なら』(ペンコム、2017年)がある。
占い師じぇふ公式サイト「絵占─かいせん─」
https://kaisenjeff.wixsite.com/uranai
1985年2月2日、兵庫県生まれ。神戸大学大学院卒。株式会社ノーリツ勤務。技術者。
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