「親鸞聖人の教え」その内実

「親鸞聖人の教え」その内実 科学的社会主義の世界観からたずねる

木田 昌志
四六判 146ページ 並製
ISBN978-4-88325-716-4 C0015
奥付の初版発行年月:2021年02月
書店発売日:2021年03月01日
在庫あり
1500円+税

内容紹介

 親鸞聖人の思想と現代の科学的社会主義の思想とは、時代社会的背景も違うし、なによりも親鸞聖人の時代には唯物論という考え方がなかったのであるから同じであるとは思えない。しかしながら、親鸞とマルクス、エンゲルス、あるいは宮本顕治氏などは、いずれも自分の心の内に絶対的なものをつくらず、人間が歴史的につくりあげてきたチエと客観的な事実に基づき真実を追求し続けた人であった。それゆえ現在の混迷する社会に親鸞聖人の思想は生き続けるのである。

目次

はじめに
1.親鸞聖人の阿弥陀仏観と念仏観
2.大行
3.大信 
4.二種深信
5.往相回向・還相回向
おわりに

前書きなど

■はじめに より
 私は、真宗木辺派の末寺、光照寺という小さな寺院の長男としてこの世に生を受けた。お寺で育った人からは、「寺を継ぐことは嫌だった」ということをよく聞くが、私もその例外ではなかった。父が亡くなるまで寺の手伝いはほとんどせず、自分の気の向くままの生活をしていた。
 その生活の中で、私の意識を大きく変えたのは、25歳のとき教職員組合の活動の中で出合った「科学的社会主義の世界観」であった。この世界観に出合ったとき、まさに目からウロコが落ちた思いであった。真実のありようや社会の発展に法則性があることなどを学び、それまで自分の心の内でモヤモヤしていたものが一気に晴れていった。
 38歳の時、父が亡くなり世襲制のもとで寺を継ぐことになった。

著者プロフィール

木田 昌志(キダ マサシ)

1947年滋賀県に生まれる。1969年 滋賀大学教育学部卒業後、滋賀県内中学校教員、滋賀県同和教育研究会事務局員、日本共産党近江八幡市議会議員など歴任。
2008年 龍谷大学大学院文学研究科真宗学修士課程修了。現在 滋賀宗教者平和協議会事務局長。38歳で父の没後、実家の寺の住職として真宗木辺派光照寺で仏事を勤め、現在は沙弥。

   

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