フォトエッセイ 旅のかなた
遥かなるベトナム
| 判型 | 46 94ページ 並製 |
|---|---|
| ISBN | 978-4-88325-649-5 C0095 |
| 刊行年月日 | 2018年09月25日 |
| 書店発売日 | 2018年09月25日 |
| 本体価格 | 1,000円+税 |
| 税込価格 | 1,100円 |
滋賀文学会会長である著者がベトナムの旅でとらえた光景を40点の写真とショートエッセイで綴る。人々の暮らしや文化、歴史、また、琵琶湖畔から移設された大観覧車イーゴス108との再会など、「新しい目で見る」オールカラーの旅日記。
出待ち/サイゴン陥落の主役たち/聖母マリアの涙
Merci/駅のような郵便局/バイクでポーズ
トロピカル・フルーツ/カメラ目線/お店番/猛毒仲間
道端会議/シクロ/アオザイ/スタンバイ/奏楽天女
メコン・デルタ/静かな視線/手作りキャンディ
ゆるやかな時間/ジャングル・クルーズ/路上シャンチー
古都フエ/フースアン橋を渡って/オースチンA95
これ、買わんかねー/フエの王宮跡/閲是堂/サン・ホイール
ミーソン遺跡/聖なる山/胎内感覚/来遠橋/糸で描く
長~い長~い巻き線香/窓辺にて/ホイアン・ランタン祭
アクロバット・バイク/霧雨のハロン湾/ホーおじさん
あとがきのように
旅が好きである。遠くへ行くにしても、近くに行くにしても、たとえ家の近所の田んぼの畦道を歩く旅であったとしても、とかく「新しい目で見ることのできる」旅が大好きである。 初めてのベトナムへの旅。インドシナ半島の東側に、あたかも龍のようなかたちをしているベトナムは、ベトナム戦争をはじめとする幾多の激動の時代を経て、市場経済システムの導入と対外開放化などのドイモイ(刷新)政策のもと、活力と魅力あふれる若い国として発展し続けている。 かつてベトナムは、「安南」あるいは「越南」と呼ばれていたが、政治の中心地である北部のハノイには、中国の唐代に「安南都護府」が置かれ、遣唐使として渡っていた阿部仲麻呂が、節度使を務めていたという。中部の古都ホイアンは、江戸時代の初め、朱印船貿易の拠点として日本人町が栄えていたが、近年では、毎月満月の宵に行なわれるランタン祭へと、外国人観光客がわんさかと押し寄せている。南部の商業経済都市ホーチミンは、かつてのサイゴンであるが、フランスの統治時代の建物がいくつか残され、「東洋のパリ」と称されていた往時の街の風情が感じられる。 このフォトエッセイは、ホーチミンから、ダナン、フエ、ホイアン、ハノイへと、細長いベトナムの国土を、南から北へと足早に縦断した一週間の旅の途中で撮った写真をもとにしている。 訪れたそれぞれの場所でカメラがとらえたベトナムの光景が、あたかもいっしょに旅をするようなイメージで伝わり、旅の雰囲気をお楽しみいただければ、何より幸いである。 旅仲間として重宝している愛用のライカは、コンパクトながらも、さまざまなシーンでのベストショットを可能にしてくれている。尊敬する写真家アンリ・カルティエ・ブレッソンは、ライカを駆使し、「決定的瞬間(逃げ去るイメージ)」と言われる名シーンを数多く切り取っている。遥か遠く及びはしないが、一枚なりともブレッソンに近づきたいと思いつつ、ライカを構えている。

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