2020年 6月 04日

安部良典著『オリンピックの夏 新世界』が滋賀報知新聞で紹介されました

 
▼日野町の安部良典氏/短編小説集を出版
 
 日野町村井の晴明寺住職・安部良典氏(77)がこのほど、小説「オリンピックの夏 新世界」(サンライズ出版)を出版した。
 
 同書は、同町出身で1969年から2002年まで県内の高校で教鞭をとっていた同氏が、同人誌「滋賀作家」で発表した短編小説7篇をまとめたもの。東京五輪を間近に控えた1963年の大阪下町を舞台に、予備校生の視点から通天閣近くの喫茶店で働く年上の女性や昼間からコップ酒をあおる労働者らとの交流を描いた表題作のほか、失踪した奇妙な紳士と少年時代の思い出をつづる「さよならの夏」、マラソンに入れ込むあまり家庭を犠牲にした陸上部監督の内省「イダテン狂い」、民俗学者・折口信夫の短歌に着想を得た「土の記憶」、日中戦争に駆り出された破天荒な老僧に思いをはせる「赤光の庭」、不登校の高校生に担任教師が関わる「祭典の向こう」、戦前の歌謡曲を口ずさむ入れ墨の男が印象的な「虚空」を収録し、社会に順応できない者の悲哀を描いている。
 
 出版に当たり同氏は「同人の方々からある程度の評価をいただいたので、喜寿を迎えたこともあり、一冊にまとめました」とコメントしている。
 
 同書は、四六判、全224ページ。1650円。県内の主な書店などで販売中。問い合わせは同出版(TEL0749-22-0627)へ。(滋賀報知新聞2020/06/04
 
オリンピックの夏 新世界
ISBN978-4-88325-690-7
 

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