2006年 6月 17日

先義後利栄

今月末にお伺いする諫早商工会議所青年部のご担当者さまからのお問い合わせ。

「『先義後利栄』を実践している企業があればご紹介いただけないでしょうか。是非訪問しておはなしを聞きたいのですが」

先義後利栄は大丸の創業者をはじめ近江商人の間でも盛んに家訓に登場する言葉であり、
商いは利益を求めることを優先するのではなく、相手様のために、お役に立つことは何かを先ず第一に考えること、そして行動することが大事である。
こうした日々の行動がやがて利益を生むことにつながり、家が栄えることにもなる。というものである。

昨年来、自分の利益というより儲けだけを優先し、「金で買えないものはない」とまで暴言する若き起業家の事件の浮上と同時に、先義後利栄もまた一方でクローズアップされてきた。

ところが本当にこうした考えを持つ人が、果たして「わが社は先義後利栄を実践しています」という言葉を堂々と言うわけがない。
仮にそういう人があったら、おそらく眉唾もののはず。

担当者氏には「ご自身で周囲の企業を見つめるか、経営者のお話などから確かめられることをおすすめします」と返事した。

NPO法人三方よし研究所事務局には、企業理念に関すること、家訓についてのお問い合わせが多い。わかる範囲は極力ご返事しているが、なかなか大変なことだ。

近江商人について、わかりやすく説明したものが必要だと以前から考えていたが、いよいよもって、必要に迫られてきたようだ。

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