古琵琶湖の足跡化石を探る

琵琶湖博物館ブックレット 8
古琵琶湖の足跡化石を探る

岡村 喜明
A5判 112ページ 並製
ISBN978-4-88325-648-8 C0344
奥付の初版発行年月:2018年10月
書店発売日:2018年10月25日
近日刊行予定
1500円+税

担当から一言

開業医であった著者は、医院の近くを流れる野洲川(滋賀県湖南市)の河原から見つかった大昔のゾウの足跡、著者のいう「くぼみ」にすっかり魅せられた。1988年9月は著者がくぼみを初見し、1991年には滋賀県足跡化石研究会を設立、「石心館(せきしんかん)」なる私設博物館まで作った。以来、全国各地の足跡化石産地の観察や調査を続け、さらには海外にまで調査は広がった。特に古琵琶湖層群からの足跡化石のでき方に興味を持ち、動物の観察や印跡・復元の実験を行ってきた。
おりしも、琵琶湖博物館開館の準備が進んできたことは、著者にとっては絶好のチャンスであり、調査や研究方法を専門家の指導が受けられ、著者の発見した化石は琵琶湖博物館に保存されているものも少なくはない。研究者でない自分は、書いたものすべてを理解してはいないし、想像の域を出ていない部分もあるといい、これから研究する人にとって、一老人が残す宿題だととらえてもらえればいいと願う。国内はもとより海外の調査も多く、琵琶湖博物館や同好に人々との調査からの写真や図に注目してほしいという。2000年発行の『石になった足跡』に続く単著。"

内容紹介

古琵琶湖層のど真ん中で生を受けた著者は、1988年にここでゾウの足跡化石が発見されたことで勢いづき、さらなる興味が増幅し、レントゲン写真で研究するだけに終わらず、そのくぼみの正体解明を続けてきた市井の研究者の調査報告書である。
開業医の傍らその興味は、現存する動物の実態との比較におよび、さらには南アジア各地での調査研究に発展する。その綿密な調査方法を多くの図版を掲載し、丹念に解明している。河川敷や発掘現場などでどのように足跡を見つけたのか、それはどんな動物のものなのか、解明していく手法が克明に記述され、この分野に興味ある人々に多くの参考となる手法を提起したほかで見られない貴重な報告書となっている。
古琵琶湖層群からは、ゾウ類、サイ類、シカ類と思われる偶蹄類、ワニ類、ツルやコウノトリなどの大型トリ類の5種類の足跡化石が確認され、一方、歯や骨はそれ以上確認されたものの、実際生きていた動物には及ばないことから、調査が進むに実際の動物の足跡を確認するため上海の動物園やサファリパークで調査にすすむという執着ぶりが楽しく読み進められる著書となっている。

目次

プロローグ 私をとりこにしたくぼみ
1章 ふるさとの山河は古琵琶湖層のど真ん中
2章 私をドキドキさせたくぼみ
3章 足跡化石を調べる
4章 動物の足跡と整体を探る

前書きなど

【まえがき】
本書は、足跡化石の専門書ではない。私(著者)が30年間共にしてきた「足跡のくぼみ」との楽しい歳月を振り返りながら綴った本である。化石となった足跡の謎をさぐるために、現代の動物たちがつけた足跡も随分調べた。それは国内にとどまらず、東南アジアや南アジアにまで足を運んで調べることとなった。そのような話にも触れながら、本書で足跡化石の話をしていきたい。この本を読まれた読者が、道端についてる動物の足跡や工事現場のがけにみられる化石の足跡に目がとまることになったなら、それは望外の喜びである。

著者プロフィール

岡村 喜明(オカムラ ヨシアキ)

1938年 滋賀県生まれ
1963年 日本医科大学卒業、その後草津市にて皮膚科を開業
2007年 閉院後、趣味の足跡化石と現生動物の足跡と整体の調査を続けている


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