技術は人なり心なり

技術は人なり心なり 石原裕次郎から空海までの技術者魂

原 稔明
B6判 176ページ 並製
ISBN978-4-88325-641-9(4-88325-641-3) C0051
奥付の初版発行年月:-0001年11月
書店発売日:2018年06月16日
在庫あり
1300円+税

内容紹介

中川博次京都大学名誉教授推薦「ダム事業に真摯に向き合った多分野の文化人の思想や人間性を浮き彫りにするとともに、著者の40年にわたる生きた経験から得た教訓を重ねて、ダム技術者のあるべき姿を明示した力作である。自然への畏敬と感謝、考える技術と人間力、総合的・先見的な視野を具備した土木技術者の必要性を訴えている。」

目次

はじめに ─技術者とは─
第1章 「黒部の太陽」と「南極の太陽」、そして原発事故に思う
    黒四ダムの技術的挑戦と第一次南極越冬隊長・西堀栄三郎の科学技術論
第2章 話題の男“白洲次郎”はダム屋の大先輩だった
第3章 三島由紀夫とダム
第4章 空海に学ぶ築土構木の原点 ─対話と体得─
第5章 技術は人なり心なり

前書きなど

まえがきより
 本書はこれまでに一般財団法人ダム技術センター発行の『ダム技術』に筆者が投稿したダムに係わるエッセー4篇を中心に「技術は人なり心なり」と題して編集したものです。
 第1章は、映画「黒部の太陽」を44年ぶりに見ての高校生時への想いと関西電力の黒部ダムでの技術的挑戦、さらに福島原発事故に関連しての第1次南極越冬隊長・西堀栄三郎の科学技術論を、第2章は「吉田茂首相の片腕」「新憲法誕生の生き証人」といった異名を持つ白洲次郎が、私たちダム技術者の大先輩であったことを紹介しています。
 そして第3章は、ダムを舞台とした小説を書いた三島由紀夫の当時の取材活動と小説の舞台となった小牧ダム、須田貝ダム、奥只見ダムの技術的特徴、そして「小牧ダム」に係ったダム技術者の先駆的功績について記述しました。
 第4章では、空海が唐から持ち帰った土木灌漑技術を用いて満濃池の修築を行ったこと、その技術の原点はスリランカにあったこと、また民衆の心を捉えた万能の天才かつ総合文化人としての空海についてノーベル物理学賞受賞者の湯川秀樹博士の視点からも紹介しました。さらに、私たち技術者の学ぶ原点が空海にあることと私のこれまでの技術者としての気付きについて記述しております。

著者プロフィール

原 稔明(ハラ トシアキ)

1952年5月13日和歌山県生まれ。1971年滋賀県立膳所高校卒、1976年京都大学工学部卒、1978年京都大学大学院修了。1978年水資源開発公団(現水資源機構)に入社後、ダム、湖沼、河口堰等の水資源開発施設の建設と管理に携わる。
共著として、『水辺の環境調査』(技報堂)、『最新・魚道の設計』(信山社サイテック)、『新刊・多目的ダムの建設』(技報堂)、『日本発モノづくり─若い人たちに期待したいこと』(晃光書房)ほか。
2007年から2013年まで独立行政法人水資源機構関西支社長を務め、現在、いであ㈱監査役、特別上級土木技術者(土木学会)、大阪電気通信大学客員教授 (毎年度後期)、NPO法人水環境創造機構副理事長。

   

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