カヌーでめぐる湖Ⅳ

カヌーでめぐる湖Ⅳ 琵琶湖からヨーロッパの湖まで

岡田 明彦
四六判 232ページ 並製
ISBN978-4-88325-504-7 C0095
奥付の初版発行年月:2013年03月
書店発売日:2013年03月27日
在庫あり
1800円+税

内容紹介

琵琶湖から日本国内、タヒチ、そして喜寿にはヨーロッパへも遠征!! 無理をせず、湖をゆっくりとパドリングすると、自分が今生きていることを実感し、自然と対話できる。58歳で始めた趣味のカヌーイストのツーリング記録。

目次

■琵琶湖のポイントを漕ぐ
1 琵琶湖最大の島 沖島
2 日本三弁天の一つを祀る 竹生島
3 サクラとアブラナの花咲く 水郷から八幡堀
4 南湖一周ツーリング
5 西方浄土を想わせるハスの群生 赤野井湾
6 お月見ツーリング 堅田
7 ジャングルツーリング 安曇川河口
8 カヌーから見る大花火大会 大津
■日本の湖、そして宮島
9 体験学習に意欲的なダム湖 奥木曽湖(長野県)
10 人間の自然へのかかわりかたを考える 加茂湖(新潟県)
11 水面に小山が映える 湖山池(鳥取県)
12 湖中から温泉が湧き出る 東郷湖(池)(鳥取県)
13 わが国最大のカルデラ湖 屈斜路湖(北海道)
14 巨大人造湖 奥只見湖(新潟県・福島県)
15 日本三景の一つ・平清盛ゆかりの地 宮島(広島県)
■地上の楽園タヒチの島
ボラボラ島
タヒチ島内観光
モーレア島
タヒチ島で貸しカヌーツーリング
■初秋のヨーロッパの湖-喜寿を迎えてカヌーを背負って行く
コモ湖 イタリア
ルガーノ湖 スイス
マッジョーレ湖 イタリア
トゥーン湖 スイス
ブリエンツ湖 スイス
ルツェルン湖 スイス
ハルシュタット湖 オーストリア
ライン川クルーズとミュンヘン ドイツ

前書きなど

はじめに

 空を行くには飛行機が、陸を行くには新幹線、水上では豪華客船等、速くて便利で豪華な乗物が進展してきた。私は飛行機や新幹線はそれぞれの目的によって利用しているが、まだ豪華客船でのツアー経験はない。
 北海道の湖へのカヌーツーリングでは飛行機で行き、帰りには新日本海汽船でのんびりと海上を敦賀まで乗った。汽船は天候に恵まれれば甲板からの景観も良く快適に乗船を楽しむことが出来る。
 一方、カヌーでは大きな船から見れば小さな落ち葉ほどにしか見えず、不安定で歩く程度のスピードであるが、四季折々新しい発見に感動し、自然の素晴らしさを体感できることが多くある。これは動物としての人間の感覚が共鳴するからなのだろう。
 湖にカヌーを浮かべてパドリングを愉しんでいると、自然の中に溶けこんで自然と一体になれる。また自分は自然の中で生かされているんだと悟るものである。
 定年退職前の五八歳で初めてカヌー体験をして、今年で足掛け二〇年になる。その間、湖を中心に単独漕行を愉しみ、これまでに『カヌーでめぐる湖』『カヌーでめぐる湖Ⅱ』『カヌーでめぐる湖Ⅲ』を発刊したが、今回の『カヌーでめぐる湖Ⅳ』では、湖だけではなくタヒチ諸島の環礁内と瀬戸内海の宮島へのツーリング記録を取り上げた。また「びわ湖カヌーツーリングクラブ」を立ち上げて昨年「第八回 びわ湖カヌーツーリング大会」を実施した。クラブの例会は毎年一〇回程度仲間と一緒に琵琶湖を中心に県外の湖へ遠征することもある。本書ではその一部や、横浜ファルトボートクラブの例会に参加させてもらった記録、フジタカヌー主催のものも取りあげさせてもらった。
 昨年、私は喜寿を迎えたが、相変わらず日本の湖からヨーロッパの湖にカヌー(ファルトボート)を乗用車のトランクや鉄道・船・飛行機に乗せたり、はたまた背中に背負ったりしてカヌーツーリングを楽しんでいる。後期高齢者となったが、これからも無理をしない範囲でカヌーツーリングを楽しんで行きたいと思っている。
 「仕事」とは、いやでもせねばならないこと。「遊び」とは、しなくてもよいことを敢えてすることであろう。人生の愉しみは心の中に遊びをどれだけ持つことができるかである。小さな冒険・探検をして、孤独を恐れることなく、自立して遊び心を膨らませることが豊かな人生といえるのではなかろうか。
 現代は電化製品の恩恵で快適な生活を享受できるようになったが、人間はその分退化してきているのではなかろうか。人間が本来持っていた抵抗力、順応力がなくなってきていると思う。もっと自然と共に生きる生活が若者にも老人にも必要である。そのための道具のひとつとしてカヌーは私のよき相棒でもある。

著者プロフィール

岡田 明彦(オカダ アキヒコ)

1936年生まれる小学校2年生の時に父が戦死。滋賀大学学芸学部、中央大学法学部卒業。滋賀県公立小・中・高校教員、県教育委員会、県総合教育センター勤務。県立高校の時、初めてカヌー体験をする。カヌーの魅力にとりつかれ、湖を中心にカヌーツーリングを楽しんでいる。びわ湖カヌーツーリングクラブ会長

   

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