近江の祈りと美

近江の祈りと美

寿福 滋 写真, 髙梨 純次 文,
AB 344ページ 上製
ISBN978-4-88325-426-2 C0071
奥付の初版発行年月:2010年10月
書店発売日:2010年10月19日
在庫あり
9000円+税

担当から一言

近江の彫刻群についての研究書は昭和49年、宇野茂樹先生の『近江路の彫像』、昭和62年、久野健先生編の『仏像集成4 日本の仏像 滋賀』から久しく大型本が出ていない。本書は普段拝観できない仏像も含め、近江の仏像写真を一番多く撮影し、鋭いカメラアングルで定評のある寿福滋氏と、近江の仏像研究の第一人者である高梨純次氏というベストコンビによる待望の1冊。

内容紹介

国宝・重要文化財の宝庫、近江。彫像については、奈良県、京都府に次ぐ第3位の県で、国宝4点、重要文化財371点を所有している。それらは石山寺、延暦寺、園城寺をはじめとする社寺のお堂に祭られている他に、地区の人々によって数百年の間、連綿と守り続けている仏像も相当数ある。秘仏、一般公開されていないものも含め200余点の仏像、神像をカラー写真で一挙掲載。また、仏像の特徴と歴史的背景、変遷、そして近江の特殊性について各図版を用いて論考した近江の彫像の集大成である。

目次

<図 版>
 第1章 石山寺と奈良時代の仏像
 第2章 湖北の平安古像
 第3章 比叡山と天台の平安古像
 第4章 琵琶湖周辺の平安古像
 第5章 神々の姿
 第6章 石の仏
 第7章 高僧を偲ぶ
 第8章 大きな変化の時代
 第9章 仏像を飾る
 第10章 優美の時代から動きの時代へ
 第11章 怒れる慈悲に祈る
 第12章 極楽を祈る
 第13章 仏像のお腹に祈る
 第14章 再び昔の由緒に祈る
 第15章 近江の十一面観音
近江の彫像  高梨 純次
社寺別掲載尊像索引
滋賀県文化財一覧・彫刻(国宝・重要文化財・滋賀県指定文化財)

前書きなど

 祈りの国・近江

夜明けの光が散乱する湖面や、
日没に浮かび上がるなだらかな
墨色の山の姿を見たとき、
思わず手を合わせ、拝みたくなる。
近江には、こんな気持ちにさせる
風景が随所に残されている。

太陽と月の光で暮らす古(いにしえ)より、
この地に住みついた人々は、
山と湖に結びついた祈りを像(かたち)に
託したのだろうか。

幾多の戦火に見舞われたとき、
人々は何よりも先に仏像を案じ
田や川底に埋めて守ろうとした。
今もなお、数多(あまた)の仏像が
集落のお堂に安置されており、
その力強さや暖かいまなざしは
祈りを捧げる人々の心に刻まれる。

そこには静かな時間が流れ、
私はしばしば立ち去り難い思いを
残しつつ、お堂を後にするのである。

           寿福 滋

著者プロフィール

寿福 滋(ジュフク シゲル)

1953年神戸市生まれ。関西を中心に美術・文化財写真を専門に撮影。また、滋賀県の風景写真撮影も多数こなしている。他方、アウシュビッツを訪れて以来10余年、ライフワークとして命のビザを手にしたユダヤ人の旅路を取材している。主な著書:『杉原千畝と命のビザ』サンライズ出版 2007年

髙梨 純次(タカナシ ジュンジ)

1953年京都市生まれ。1978年同志社大学大学院文学研究科博士前期課程修了。専門は日本美術史。滋賀県立琵琶湖文化館、滋賀県立近代美術館開設準備室を経て、現在同美術館学芸課長。
主な著書:『仏像集成4 日本の仏像 滋賀』(共著)学生社 1987年 『近江路散歩24コース』(共著)山川出版社 2001年


 

■詳しくは地域別尊像一覧をご覧ください。

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