信楽汽車土瓶

別冊淡海文庫16
信楽汽車土瓶

畑中 英二 編
B6判 208ページ 並製
ISBN978-4-88325-155-1 C0060
奥付の初版発行年月:2007年10月
書店発売日:2007年10月30日
在庫あり
1800円+税

内容紹介

近代化とともに始まった鉄道の旅は、弁当とお茶を販売するという日本独自の駅弁文化を生み出した。実は汽車土瓶と呼ばれたお茶の容器の多くは信楽で作られていた。作り手たちにも目を向けながら、信楽汽車土瓶の歴史をたどる。

目次

■写真図版編
 初期の汽車土瓶
 初期の駅名入り汽車土瓶
 ガラス茶瓶の登場と汽車土瓶
 戦後の汽車土瓶
 ポリエチレン容器と汽車土瓶・茶瓶
 村瀬汽車土瓶工場
 信楽学園と汽車土瓶
 米原井筒屋さんと汽車土瓶
 窯業試験場と汽車土瓶

☆新橋駅の発掘 ☆汽車弁当販売駅
☆お茶の値段 ☆土瓶の再利用
☆駅名入り汽車土瓶を作った窯場 ☆駅名入り汽車土瓶の形
☆文章に見られる戦前・戦後の鉄道車内の飲食 ☆京都駅の発掘
☆投げ捨てられた汽車土瓶 ☆お茶にかける静岡
☆さらば駅名 ☆米原駅から出土した汽車茶瓶
  ☆旅の友、汽車土瓶の友、どんぶり
  ☆信楽と満州とのかかわり
■解説編 
 信楽、汽車土瓶の時代
  第1章 近代の信楽
   第1節 近代日本の陶磁器産業の中での信楽
    生産額の増加と輸出/産地の規模/生産品の種類/
    製品の品質について
   第2節 近代の信楽
    国内向け実用品をつくる窯場、信楽/技術を他に依存する窯場
    信楽での製品の流れ/汽車土瓶の生産規模
 第2章 信楽窯場における汽車土瓶の生産
   第1節 信楽汽車土瓶のはじまりと村瀬音次郎さん−明治20年頃−
    聞き取りによる信楽汽車土瓶のはじまり/信楽汽車土瓶登場
   第2節 小原由右衛門さんと東海軒さん
    信楽汽車土瓶の販路 −明治30年から大正10年ころ−/
    小原由右衛門さんと東海軒さん/駅弁呼び売りの声 
   第3節 信楽汽車土瓶の最盛期とガラス茶瓶の登場 −大正年間−
    汽車土瓶の盛期/ガラス茶瓶の登場と汽車土瓶の使用禁止/
    復活のきっかけ—御大典汽車土瓶—
   第4節 信楽汽車土瓶復活 −昭和5〜20年ころ−
    復活する汽車土瓶/信楽汽車土瓶直売組合の設立/
    石膏型機械ロクロの導入/昭和15年頃の村瀬汽車土瓶工場/
    「お茶は静岡 山は富士」
   第5節 ポリエチレン容器と汽車土瓶の終焉−昭和20〜40年ころ−
    戦後の汽車土瓶/ポリエチレン容器の登場/信楽汽車土瓶の終焉
 第3章 信楽線と信楽窯場
   第1節 国鉄信楽線以前の信楽をめぐる交通
    大津へと抜ける道/南山城へと抜ける道/伊賀へと抜ける道/
    甲賀へと抜ける道
   第2節 国鉄信楽線と信楽焼
    草津線開通/信楽線の目指したもの/信楽線と信楽焼/
    信楽高原鐵道へ/信楽高原鐵道の未来 
 第4章 汽車土瓶をつくる子ども達 信楽学園
   第1節 信楽学園のはじまり
    知的障害者の治療教育/信楽へ
   第2節 信楽寮の開所とやきものづくり
    生産教育としてのやきものづくり/つくりだされた汽車土瓶
   第3節 信楽学園のやきものづくり
    泥漿鋳込成形の汽車茶瓶づくり/汽車茶瓶生産の終焉
   第4節 汽車土瓶をつくった子ども達
 第5章 汽車土瓶生産の裏方として窯業試験場
   第1節 窯業技術試験場とは・・・
    模範工場の設立/地元に根ざした活動
   第2節 汽車土瓶復活とのかかわり
    汽車土瓶復活への支援/最先端の技術と現実
   第3節 幻の満鉄汽車茶瓶
    南満州鉄道会社、通称「満鉄」について/信楽と満州とのかかわり
    幻の南満州鉄道汽車茶瓶
   第4節 最後の汽車土瓶・茶瓶
    泥漿鋳込成形の技術指導/日根野作三さんの試作品
 第6章 信楽汽車土瓶の流通
   第1節 生産地の資料から
    明治30〜大正10年頃まで/昭和5〜22年頃まで/昭和22年以降
    信楽汽車土瓶の販路
   第2節 遺跡出土の汽車土瓶
    捨てる/もってかえる
 第7章 信楽汽車土瓶の編年と製作技法
   第1節 信楽汽車土瓶の編年
    第1期/第2期/第3期
   第2節 信楽汽車土瓶の製作技法
    手回しロクロ成形/石膏型機械ロクロ成形/泥漿鋳込成形
    製作技法(成型方法)からみた信楽汽車土瓶
 あとがき
 参考文献

 凡例

 ①生産年代
 ②記載内容(駅名土瓶の場合は駅名と路線名)
 ③販売店名
 ④成型方法および器表面の描書方法と土瓶・茶瓶については器高
 ⑤産地(窯跡名)

   

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