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97sakaki.jpg [学芸員]榊 拓敏さん
平成18年より勤務。彫刻担当
97ueno.jpg [学芸員]上野良信さん
昭和47年より勤務。絵画担当
97inoue.jpg [学芸員]井上ひろ美さん
工芸、書蹟・典籍担当

県民の浄財で建った施設

▽1月9日から始まっている収蔵品特別公開の宣伝チラシにある開催趣旨の中に「県内外の多くの皆さんからの浄財を受けて開館した…」とあります。ヤ ンマー創業者の山岡孫吉さんがかなり寄付をしたという話は聞いていましたが、調べてみると建設のための寄付をした人は半端な数じゃないですね。

井上 最も募金の額が多かったのは、2500万円で大津市さんですよ。2番目がヤンマーの山岡さんで、個人では一番ですが。

▽総工費1億5000万円のうち、県が6000万円を負担、残りの9000万円は寄付によって賄われています。開館の年に『琵琶湖文化館創建記念 誌』という冊子がつくられていますが、これは寄付者の芳名録でもあり、建設資金集めに努められ、初代館長になった草野文男さんの3万円を筆頭に県職員、県 内企業、商店などの名前と金額がズラーッと並んでいる。

井上 だから、集まった寄付金のうちの7割ぐらいは県民からのものなんです。例えば、県内を中心に全国のお寺さんや神社さんに墨跡を書いていただいて頒布したり、作家の池波正太郎さんや江戸川乱歩さんなどの書いた色紙を販売させていただいて建設資金にもあてているんです。

▽国庫補助金を受けようとしたが、結局もらえなかった。もう、あらゆる手をつくすという感じで、滋賀会館の大ホールで「資金造成特別興行」と銘打って小中学生向けの映画を上映し、この利益もあてたり…。

上野 小学校児童の貯金の一部も各学校を通じて寄せていただいてもいるんです。

▽総額からするとわずかな割合ですが、私が卒業した小学校からは2185円が寄付されています。

井上 ほんとに老若男女、寄付者が全部で何人なのかはわからない、何万人という県民の志で建ったものです。

転機となった「びわこ国体」

▽優れた県内の文化財を保存し、県民に広く公開するという目的のもとで開館し、開館時には湖上というその立地や外観もあって非常に話題になったわけですが、当時としてはご苦労もあったのではないでしょうか。

上野 昔は仏像というと信仰の対象という意識が強かったですからね。多くの方に見ていただける機会は確実に増え たとは思います。それと、各地域に資料館ができ、町史や市史の発行も盛んになりましたので、地元の仏像などの文化財を知る機会も増えています。「仏教美 術」という言葉も一般に浸透してきているでしょう。当館の友の会会員の皆さんと見学会に行っても、「これは寄せ木ですか、一木ですか?」と専門的なこと おっしゃいますし(笑)。

井上 私自身は直接関わっていたわけではないですが、当初、仏様を外に出す、信仰の対象を展示するというのはなかなか大変だったと思うんです。拒否される場合も多い中で、先輩の学芸員の方々が説得に努め、理解を得てこられた。

▽館蔵品以外を展示する場合ですね。

井上 そう。所蔵者とのおつき合いを重ねていく中で、だったら出展してあげようと考えていただけるようになっていった。初期の担当者の方々のご苦労は私たちには考えられないものがあっただろうと思います。

上野 やってるうちは苦労とは思わない(笑)。開館以来、一番大きな転機といえるものは何だったと思います? 昭和56年(1981)の「びわこ国体」ですよ。

▽予想外の言葉が出てきました(笑)。

上野 国体の競技の中にスポーツ芸術というのがあるんです。「美術・芸術を通して国体に参加する」という。他府 県で行われてきた国体ではだいたい美術展を催したりしていたんですが、もっと滋賀県らしさを示せるものとして、当館で「近江の名宝展」を催すことに なったんです。県内の国宝、重要文化財をはじめとする文化財を一堂に会した展覧会ということで、150点を展示しました。当時の学芸員は4人でまだみんな 若かったんですが、必死になってがんばりました。その経験は、学芸員の自信になりましたし、収蔵者の側も館に対する見方が変わったという印象があります。

井上 その直後、昭和50年代終わりは、県内に市町立の資料館や博物館ができ始めた時期でもあるんです。他の博物館で働いていた者としては、琵琶湖文化館が先に道筋をつけておいてくれた、というのを感じましたね。どこへ行っても「琵琶湖文化館が…」という話を聞きましたから。

▽とはいえ、平成8年(1996)に琵琶湖博物館ができて水族館が移ってから、入館者数がぐんと減っています。建設計画時から水族館は自主的運営=入館者数アップのために設けられたものだったわけですが、団体客も流れて厳しい状態です。

上野 むしろ、館の特徴として、「仏教美術」が前面に出るようになって、特に県外などにファンが増えてきているような気がしています。ここ数年、毎月、東京から見に来られる個人の方がいらっしゃったり。

▽毎月、何かしら展示替えがあるからですね。

上野 当館はバリアフリーにはなっておらず、展示室が2階だということもあって、ご不便をおかけしてる面もありますが。

主な収蔵品とその特徴

▽続いて収蔵品についてお話をうかがいたいと思います。館のプロフィールとして、「国宝・重要文化財の収蔵数は全国第6位」とありますが、その上の5館というのは?

井上 東京・奈良・京都の国立博物館3館、大阪市立美術館、それから鎌倉国宝館、そして6番目です。

上野 総収蔵点数というのであれば、もっと多い博物館もたくさんありますけどね。

▽収蔵品というのは、県内全域にわたっているんですか?

上野 やはり大津市域が多いですが、全県にわたっています。

▽代表的なものというと?

上野 まず、絵画と工芸で国宝が1件ずつあります。絵画では、大津市にある聖衆来迎寺の「六道絵」。人間が生前 の行いによって、死後に生まれ変わる世界、それが六つに分かれているという説話を絵に表した鎌倉時代の代表的な作品です。3月の展示では、15幅あるうち の1点を展示します。

▽日本の鬼はどこかユーモラスであったりする印象があるのですが、この「六道絵」の鬼(正式には獄卒という)は強弱のついた中国風のタッチで、本当に恐いです。

井上 もう1点は工芸で、長浜市にある神照寺の金銀鍍透彫華籠というものです。16枚あるうち、国立博物館などにも何枚か寄託されていて、文化館には2枚があります。

▽ある意味、特殊な場でしか見ることができない「六道絵」に比べると、こちらは写真でもよく見ます。収蔵品の内訳をみると書蹟・典籍、それも館蔵品の割合が多いですが、これはなぜですか?

井上 掛軸の形の書が多いんです。江戸時代なら徳川家康、明治だと板垣退助や伊藤博文といった歴史上の人物の書 がたくさんあります。前身である産業文化館の時代から集められていたものです。書は割に市場に出回るので、購入という方法での資料収集が可能です。逆に彫 刻はあまり市場に出回りません。絵画も世俗画は売買されることがありますが、仏画は市場に出回らない。信仰の対象はよっぽどの事情がなければ、館蔵品には なりにくいという傾向があります。

▽ついでにお聞きしますが、少数ある歴史資料と民俗資料、考古資料は何ですか?

上野 考古資料はわりにたくさんあります。一部は安土城考古博物館へも移管されましたが、「仏教考古」といっ て、古代の寺院跡から出た瓦など、具体的には大津京に関連する南滋賀廃寺から出土した奈良時代の遺物などは、当館が仏教美術を主体にしている関係で展示す る機会も多いんです。

▽なるほど。じゃあ、1点だけある民俗資料というのは具体的には何ですか?

上野 これは(笑)、オケグツといいまして、個人の方からの寄託品なんです。

▽これは、琵琶湖博物館には行かなかったんですか?

井上 行かなかったんです。琵琶湖博物館は、別途収集していた民具があるので。これは昭和40年代に短期間ですが民俗専門の学芸員がいて、その時期に預かったという経緯があります。

▽それが残ってしまった。では、もう一つの歴史資料というのは?

井上 これはそれ以外の分類に入らないもので、例えば櫓時計といったもの、それから大津事件の関係資料、そして活版印刷資料も含まれます。大津事件の資料は、当館収蔵品の中でも代表的なものの一つです。

上野 県の指定文化財にもなりましたので。

井上 教科書でも習う有名な事件ですから、問い合わせも多いです。私が担当しています。サーベルや血のついたハ ンカチ、ニコライ皇子が座った座布団など、当時の状況を物語る資料がいろいろあります。中には、明治時代の日本政府とロシアの水面下でのやりとりを示すも のもあります。

▽重要文化財の数でいうと、彫刻が一番多いですね。

大津を中心とした湖南地域の仏像をお預かりしているものが多いです。中心は平安時代の作品で、天台宗の寺院 に作られたものです。「客仏」というのですが、滋賀県の寺院では最初天台宗だったものが後の時代などに浄土真宗や禅宗に変わった時に、以前の宗派の仏像を 本堂とは別の場所に堂などを設けて仮に安置しているという例が多いのです。そうすると防犯上も危険だというので、当館にお預かりすることになるケースがあ ります。滋賀県の宗派の歴史を示す存在としても面白いものです。

▽素人としては、仏像というと鎌倉時代を思い浮かべてしまうんですが…。

上野 運慶、快慶(笑)。

日本の仏像で重要文化財の指定を受けているものは、多くが平安時代の作です。残りはそれより古い奈良時代のものなどですね。京都は戦乱で焼けてしまったものも多いですし、滋賀県は平安時代の彫刻がとてもよく残っている地域なんです。

▽話が変わりますが、この重要美術品というのは何ですか?

井上 現行の文化財保護法ができる前、認定されていたものです。重要文化財に指定されていないが、それに準ずるものであるとして、当面、その散逸を防ぐために認定されている状態です。

上野 だから、新たに認定されることはもうないものです。

▽例えば、何があるんですか?

井上 今、展示中のものでいうと、野洲市にある兵主神社の神馬。

▽ああ、あの小さいけれどリアルな馬ですか。家に飾っておきたいような。

井上 近年どこも予算が削られてきている中、よく言われているのは、博物館活動の根幹である収蔵品が大事であり、結局のところ、「コレクションをどれだけ持っているか」が博物館の底力になるという話です。そういう意味では、今の琵琶湖文化館はたいへん恵まれています。

展示以外のさまざまな活動

▽続いて、展示以外の活動についておうかがいしたいと思います。学芸員を目指す学生の博物館実習を受け入れておられますね。

井上 最近は年間30人ぐらいですが、多い頃は60人ぐらい受け入れていました。1週間(実質5日間)のうち、 資料の取り扱い、博物館の運営などに関する講義を3日間受けて、あとの2日間は現地実習といって、誰も調査していない資料を調べてもらいます。なかなか博 物館実習で現物の調査ができるところはありません。しかも、館蔵品ではなく、現場へ出かけて行っての調査という形をとっています。

▽調査先はお寺ですか?

井上 平成に入ってからは、大津市の園城寺(三井寺)さんにずっと協力いただいていました。当館での実習を経て学芸員になった方は県内にも県外にもいらっしゃいますが、実際に学芸員になっている確率が高いんじゃないでしょうか。

▽京都・奈良に比べ、滋賀は皆さんのような各分野専門の学芸員の数はどうなのですか?

井上 京都や奈良は国立博物館にいる専門職員の数は多いですが、逆に自治体レベルでは仏教美術などを専門にやっておられる方は少ないですね。そういう意味では滋賀県は層が厚いと思います。今では市町立の資料館・博物館にも専門の学芸員の方が2〜3人はおられますので。

上野 文化館は代々各専門の学芸員が置かれてきましたので、県内の博物館をリードするという役割も果たしてきたと思います。

▽一般向けでは講座も催しておられます。

井上 平成18年度から「浮城特別鑑賞講座」(年間6回)と、もう一つ県教育委員会との共催、滋賀県文化財保護 連盟の後援で「滋賀の文化財講座」(年間5回)をやってきました。われわれの活動が一般の方々に伝わるには時差があるようにずっと感じていたので、なるべ くリアルタイムで「今、こういうことをしています」、「こんな新発見がありました」と早い段階でお知らせするよう心がけました。

▽例えば、文化財講座の「レンズを通して見た仏像」という回は榊さんのご担当ですが?

文化財の調査では、調書といって紙に文字で記録するとともに、写真を撮ることも重要な部分なんですね。です から、文化財の写真を撮るというのはどういうことかを、寿福滋さんというプロのカメラマンにを招いて文化財の写真撮影を実演していただきながら、被写体深 度や絞りのこと、背景や光の当て方などについてお話いただきました。

井上 所蔵者の中には「写真は駄目だ」とおっしゃる方も多いんですが、文化財保護において写真を撮影しておくというのは大切なんです。もしも何かがあったとき、「これはうちのものだ」という証拠になりますし。

▽特別鑑賞講座の4回目「近世絵画の楽しみ方—その真と贋—」は、上野さんが担当なさっています。

上野 この時は本物と贋物を並べて、比較したり…。

▽贋物も置いてあるんですか?

上野 それように手配させていただいて(笑)。やはり並べて比べてみると「なるほど」と納得できる点が多いです から。近年のお宝ブームで、「これはいくらぐらいの価値があるんや?」、あるいは「本物なのか?」ということを皆さんお知りになりたい。講座では、贋物が 作られた背景、見分けるさいのポイントなどをお話しました。

▽こちらに、個人の方が「本物ですか?」と持ち込まれるようなことも多いんですか?

上野 私が担当の絵画はけっこう多いですね。書であっても工芸品であっても、それは見させていただきます。さすがに仏像はないですが(笑)。

井上 いつの時代の仏像かを教えてほしいという依頼はけっこうありますね。

上野 それはあります。当館へ持ち込んでもらうことはできませんので、こちらがうかがわせていただきます。

井上 信仰の対象ですから、学術的価値がどうのといったことは関係ないんですが、制作年代等ふと気になられることがあるようです。

▽新しいもので、学術的にあまり価値はないっていうこともあるんですか?

井上 新しいか古いかだけではなくて、例えば、作者が誰々となっているけれども、本当にその作者の作品といえるのか。チームを組んでの仕事も多いわけです。

▽工房といわれるものですね。

井上 そう、その工房としての作品なのか、作者が単独で作り上げたものなのかは、美術品としては厳密に区別する必要があるわけです。

上野 絵の世界でも、工房で作って、師匠にあたる人の名前を入れるといった例は多いのですが、それをはっきり贋物と断じてよいのかという問題もありますし。

仏像の場合では、年代云々よりも虫が食っていたり、カビが生えかけていたということも多いですから、それへの対処法をお教えすることが大事ですね。

▽修理法と保存法ですね。

なかなかお寺さんでも、そういうことを依頼するルートというのはお持ちでない所が多いですから。

上野 そう、保存の仕方、修理の仕方は皆さん同時にお聞きになりますね。そういう質問に答えるのも私たちの役目です。

▽先日の井上さんの講座「文化財の形—表装のいろいろ」は、まさにそういう面でも役に立つものでしたね。参加者は熱心でした。

井上 すごい熱心でしたね(笑)。みんなイスの上に立ったままで、ずっとのぞき込んでおられたり。なかなか扱い方を教わる機会がなく、わからなくて困っている、あるいは我流でやっておられるんだと思いました。

▽それに、いい加減な業者さんも多いと。

井上 いい加減というか、文化財としての修理ができない所もままある。10年保存できればよしとするか、100年、200年もたせるか。考え方が違うんですね。

3月の収蔵品特別公開は“集大成の集大成”

▽では最後に、休館前に行われる収蔵品特別公開の話題に移らせていただきます。これは、全分野にわたるのですか?

井上 ええ。民俗資料は出ないですけど(笑)。

上野 仏教美術がメインです。当館が売りとしてずっとやって来た、「文化館へ行けば、重要文化財を何かしら見ることができる」ということの、集大成にあたります。今年の1月から月代わりで3月まで催し、特に3月の展示は集大成の集大成にあたるものです。

その「仏教美術の精華」と題した3月4日から開催の展示は、滋賀県の地域ごとに展示する形をとりますが、こ れができるのは琵琶湖文化館だけだろうと思います。1月の「花鳥風月」、2月の「か・ざ・り KA・ZA・RI」という展示は近代・近世も含めて歴史的 に、つまり時間軸で見てみたものなんですが、三つ目の今回は空間軸で、広がりの中で見てもらおうと思うものです。

▽失礼な言い方ですが、今(2月末)展示されている「か・ざ・り」の時間軸のバラバラさは面白いですね。近代以降と以前のものが混ざっているのは新鮮でした。

上野 弥生時代のものから、昭和の時代の作品までが並んでいます。それこそ近江の美術にふさわしいものだと思います。

▽(「仏教美術の精華」の展示リストを見て)国宝2点、重要文化財39点ですか。これは、ほんとにすごいですね。

井上 それから県指定が13点。

上野 ほとんどが指定品です。

もちろん指定されているものだけがよいものというわけではなく、滋賀県の場合、未指定でもよいものがたくさんあります。指定されていないもので展示するのは、奈良時代の寺院跡からでてきた塑像ですとか。雪野山古墳の…。

▽あの、エキゾチックな子供の顔みたいな…。

そうです、そうです。それぞれ、専門的な内容の解説と一般的な内容の解説を合わせて入れていきます。

井上 最後の1週間はより充実ですよ。2階の展示室でやっている小企画展が終了してから、さらに追加されます。

上野 そういう展示ができる、というのがこの文化館の底力ということです。

例えば、大津市の新知恩院蔵「絹本著色六道絵」(重要文化財)も、通常の展示では1幅だけの場合が多く、6幅そろって見ることができる機会はなかなかありません。

▽そろそろ時間ですが、休館直前の3月29日に行われる特別鑑賞講座第6回「幽玄の神々—神像と信仰具—」についても、何かあれば。

仏様の姿を表した仏像に対して、神様の姿を表したものが神像です。日本の場合、神仏習合と呼ばれますが、神 様と仏様が一体になっている。これらと、古い考古資料の中にみられる「信仰具」と呼ぶ神様への捧げものにあたる道具を取り上げます。特に近江には、多賀大 社や日吉大社といった大きなお宮さんがありますので。

▽神像というのは普段見るものではないんですよね。どこに置いてあるんですか?

お宮の一番真ん中に宮殿という建物があって、そこの厨子の中に納めてあったりとか、古いお宮さんだと建物だ けで石が置いてあったりという場合もあります。本来、目に見えるものではないが、それを「見たい」という欲求から神像が作られてくるわけです。それから鑑 賞講座の内容とは関係ありませんが、3月になれば当館5階展望閣からの眺めもきれいだと思います。

上野 今、各方面からもいろいろ応援をいただいています。一日も早い再開ができるようにがんばりたいと思います。

井上 皆さんの志で建った博物館ですから、ぜひ応援よろしくお願いします。

▽本日はお忙しいところありがとうございました。

※1 山岡孫吉[1880〜1962]
伊香郡南富永村(現、高月町)生まれの実業家。昭和10年、山岡内燃機(現、ヤンマー)を設立、社長に就任。ただし、文化館建設への寄付は、兵庫県西宮市在住の個人として行われている。
※2 スポーツ芸術
国体の公開競技として、昭和30年(1955)の第10回神奈川大会から始まった。国体開催時に芸術作品の展示や演劇の上演などを行い、開催都道府県の芸術・文化を広く全国に紹介する。
※3 東京国立博物館
東京都台東区上野公園にある美術博物館。明治4年に湯島聖堂を博物館としたのが始まりで、明治15年に開館。
※4 奈良国立博物館
奈良市にある博物館。明治28年に帝国奈良博物館として開館。
京都国立博物館
京都市にある博物館。明治30年に帝国京都博物館として開館。
※6 大阪市立美術館
大阪市天王寺区にある美術館。住友家が本邸の跡地と庭園を大阪市に寄贈し、昭和11年に開館。購入や寄贈による日中の絵画・彫刻・工芸など8000点と、社寺などからの寄託品を所蔵。
※7 鎌倉国宝館
鎌倉市の鶴岡八幡宮境内にある。関東大震災により多くの社寺が倒壊し、文化財も失われたことをきっかけに、多額の寄付と文化財寄託を受けて、昭和3年、町立施設として開館。禅宗文化の影響が強い鎌倉・室町時代の文化財が中心。

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