2009年 3月 31日

畑裕子さんの新刊

昨年の源氏物語千年紀イベント関連本として出版した『源氏物語の近江を歩く』で独自の紫式部の心情を描写された畑裕子さんが、このたび、従来の作品のほか、新作を含む現代小説集『天上の鼓』を上梓された。

久しぶりの現代小説であるが、人生の終焉期にさしかかった女性の生き方がさわやかな、のびのびした筆致で描かれている。

昨日その畑さん宅を訪れた。久しぶりにご主人の畑明郎さんもご一緒だ。絶版になったが、『近江の百人一首を歩く』の執筆に際しては、ご主人が同行され取材を続けられたという。すこぶる仲のよいご夫妻だ。

近刊『アジアの土壌汚染』(世界思想社発行)などの著作のある明郎さんは、本年3月で大阪市立大学を退官されたが、環境政策の研究にはますます拍車がかかりそうな気配が感じられる。そのごようすについては、滋賀銀行発行の「湖 4月号」で詳しく紹介されているが、誠実なお人柄がにじみ出ている。

畑裕子先生には、現在もご依頼している作品があり、随分と無理難題をお願いしているが、まもなくこの場で公表できるであろう。京都のお生まれであるが、すっかり近江の人となられた裕子さんの今後の活躍に大いに期待したい。

なお次回作品に関する講演会が下記のとおり予定されている。

湖周山遊会 創立15周年記念講演会
日時 2009年4月18日(土) 午後1時30分から15時
場所 草津市立まちづくりセンター 電話 077-562-9240
入場無料で一般参加自由ということなので、是非ご参加を

2009年 3月 30日

NHKニュースで紹介された青春メッセージ

21時のNHKニュースで春の便りをお届けしますといって紹介された京阪電車。ボディには、21文字のメッセージが書かれていた。残念ながらどの作品だったか覚えていないが、石坂線21駅の顔づくりグループが呼びかけ、全国から応募された青春メッセージの優秀作品であった。

「電車と青春+初恋 21文字のメッセージ」を公募したのは、今年で3回目、昨年は、優秀作品をまとめた書籍を発行、そして本年も『電車と青春+初恋 21文字のメッセージ2009』がこのほど刊行。
石山と坂本を結ぶ石坂線にちなみ、青春小説作家の石坂洋次郎さんと関連させて生まれた企画が21文字のメッセージである。

今年も2000点余の応募があり、優秀作品をペイントした電車が3月8日から29日まで沿線を運行した。書籍の発行は運行期間ぎりぎりの25日に完成したが、発行に先立つ3月19日、偶然にも

「行かないで、ドアが閉まれば言えるのに」

と車体に書かれた電車に乗り合わせた。宮城県の20歳の女性の作品で初恋賞を受賞している。なんとラッキー。イベント中といえども、どの電車にもペイントされているわけではないので、本当に偶然。

今回の書籍に掲載された写真は、長年、電車の写真を撮り続けてきた方の作品だけに、アングルも何もかもすばらしい。歌人俵万智さんも「出会い、別れ、初恋、思い出、さまざまなドラマを載せて電車は走っていることでしょう」と総評されている。2006年からはじまったこの企画は電車が走り続ける限り続いていくのではないかと思う。

そして本日はさらにもうひとつ初体験。大阪天満から浜大津まで京阪電車を利用した。近江鉄道より狭く向かい合わせの席は、多くの出会いや別れを物語る要素が多いのかも知れないと思った。
21文字のメッセージ作品集は、滋賀県内および京阪沿線で発売中。是非来年にはあなたも応募されてはいかが。

2009年 3月 5日

『近江が生んだ知将 石田三成』発刊

大近江展で先行販売した『近江が生んだ知将 石田三成』がようやく完成し昨日発売となった。ご予約のお客様に早速送付し、書店様への配本も昨日完了。まもなく各地書店店頭に並ぶこととなる。長らくお待たせして申し訳ございません。

なんせ太田浩司先生は超多忙。その中でなんとか間に合わせていただいた次第。どうもありがとうございます。彦根城築城400年祭を契機に、地元彦根市の書籍が勢ぞろいしたが、肝心のお膝元佐和山城主の三成本が未完であり、大いに気掛りだっただけに完成はうれしい。

来る21日には太田先生の講演会と佐和山城下町散策を行うが、反響は大きく、城下町散策は定員に達した。しかし講演会にはまだゆとりがあるので、新事実の解説に期待いただける。井伊家が完全抹消したといわれる佐和山城ではあるが、その痕跡がかなり残っているようだ。周辺は、現在、圃場整備が進んでいるので貴重な痕跡がなくなることも考えられる。古代の遺跡が発掘され一方で、なごりの地形がなくなることは残念なことでもある。
城下町近くの六反田遺跡の調査報告会が7日に行われるが、古代から中世にかけて東山道の道筋の現状がなにか見出されるのであろうか。いずれにしても、地元の歴史を知ることは楽しい。

2009年 2月 3日

安土城再建!!

先日、安土城を作ろうという本の発売告知があった。なんでも完成までに10数万円の投資が必要らしいが、50センチ程度の安土城天主が完成するというものだ。城ファンならずとも心躍る企画である。過去にも企画があったが、ようやく陽の目を見たという。『安土城 信長の夢』の表紙には内藤昌氏の安土天主の復元図を用いたが、今回の企画は、広島大学の三浦正幸氏のものである。

ところで本物の安土城を作ろうという話しが30年前にあったと聞いた。元滋賀県知事武村正義さんが、知事時代に近畿知事会議の席上で、景気浮揚対策の一環として滋賀には安土城を、京都には羅生門を、奈良には平城京をという具合に、建設当時の形で再建しよういう提案をしたのだという。

お話によると、西欧では焼失した価値が高い建築物の復元の例は多いが、日本では、かなり曖昧に、お茶を濁した再建をしているといわれる。文化を残すためには、建設当時そのままの形が望ましいというものだった。
ただし、正確さが要求されるので再建はかなりの困難な問題が多いという。話を聞いて早速に「再建はわが社で」という引き合いまであったという。
それはともかくも、景気対策としては妙案だと思う。

近年「三方よし」という言葉が独り歩きしてすっかり有名になった近江商人は、利益を社会貢献事業に費やしたことで知られる。近江商人の社会貢献は、人知れず善行をおこなうことで陰徳善事といわれ、不況時に自宅や寺社を建設した「お助け普請」は、民間による公共事業投資であるといえる。城主などからは、この時代に贅沢なという批判もあったらしいが、不況だからこそ建設をして仕事を作り、食べられる生活を求めるという目的を聞いて、批判なく許可されたという。
現存する近江日野商人館や豊郷町の豊会館などは、お助け普請によって建設されたものである。
安土城の再建とまでいかなくても、財政難を理由に、文化施設を閉館に追い込むだけではなく、いまだからできる新規事業で新しい価値を見出すことが求められているのだと思うが、いかがなものか。ピンチはチャンスという元気な企業者の声も聞かれる。景気回復には時間がかかる様相であるが、今だからできることもあるのではないかもしれない。冷静に見つめなおしてみたいものだ。

2009年 1月 19日

直江兼続の盟友三成

若い女性の戦国ファンが増殖中という。一昨年ころからの傾向で、彦根城築城400年祭りの際にも佐和山一夜城イベントには多くの女性ファンが押し寄せ、ひそかに浅井氏菩提寺「徳勝寺」で手を合わせるまさしくファンらしき人を見かける。

新年から始まった大河ドラマ「天地人」も、この点を押さえ、若い女性に人気の俳優が配されている。私はよくわからないのが若くない証拠かも知れないが、まあ可愛い俳優である。この兼続と心底信頼しあった友が、三成だったという。
わが社の前には、三成の居城「佐和山城跡」が正面に見える。とりわけよく晴れた日の日没時、佐和山の向こうの夕焼け空がなんとも美しい。木立の茂みの少ないこの時期には、天主付近のようすが手に取るようにわかるのも嬉しい。

今、来月末発行を目指して『近江の知将 石田三成』の制作が進んでいる。秀吉へ忠義の臣として評価される三成ではあるが、著者の太田浩司さんは、戦国時代後の社会の在り方を求め、思いが異なる家康に対したと熱く語る。
新しい史料を交えた新しい三成像に期待がかかる。お膝元の佐和山城下町の詳細もわかったらしく、完成が待ち遠しい。
戦国ファンのみなさま、今少しお待ちいただきますようお願い申し上げる次第。

2008年 10月 17日

鳥居本宿場まつり

近年各宿場でまちづくり活動などと連携したお祭りやイベントが多くなってきている。柏原宿のやいとまつりをはじめ滋賀県内の中山道の各宿場でも毎年盛大にそれぞれの特色を生かしたイベントがある。

ところが、こうした動きとはご縁がなかった鳥居本宿でも、今年は、県立大学の学生諸君や町の有志が中心となって「とりいもと宿場まつり」を企画、来る10月25日、26日の2日間、中山道鳥居本宿を舞台にささやかながらも手作りのお祭りが開催されることとなった。

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鳥居本宿名物 合羽所の看板

イベントの契機となったのは、鳥居本宿のシンボル赤玉神教丸本舗有川製薬さんが、創業350年を迎えた本年、重厚なその家屋が彦根市指定文化財になったことが契機となった。春には有川家は明治天皇の御座所を公開、寄託していた大看板を展示するなど、地域の人々に大公開された。こうした熱意がまちの人々を動かしたのであろう。

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NHKてくてく中山道取材時の有川家前

とりいもと宿場まつり当日にも有川家が公開される。さらに初公開ともいえる上品寺所蔵の法界坊が江戸から釣鐘を持ち帰った時に使用した台車も展示される。
鳥居本宿本陣の現ご当主の協力で、大名がお泊り時の関札の展示や本陣跡のヴォーリズ建築のご紹介もある。鳥居本名物だった合羽製造過程で使用された道具なども旧鳥集会所に展示され鳥居本宿ならでは趣向だ。ここは湖東焼の赤絵師「自然斎」の旧居宅であった。ここでは期日限定のコーヒー店も開店を予定。

赤玉神教丸 有川製薬さんでは、、『近江路を歩いた人々』の著者、江竜喜之さんが「鳥居本を歩いた人々」と題する講演が25日13時30分から行われる。三赤で知られた鳥居本宿を赤く包み込もうとする「百彩プロジェクト」も協力いただくとのこと。

当日は、彦根市内では「着ぐるみサミット」で賑わうであろうが、静かに楽しみたい方にはおすすめのスポット。初めてのとりいもと宿場まつり、さては見てのお楽しみといったところ。

2008年10月25日午後、26日10時から16時、中山道鳥居本宿界隈
近江鉄道鳥居本下車すぐ

2008年 8月 29日

用田政晴さんの受賞

大津市のハン六財団は、毎年学術・文化・スポーツに多大な貢献を行った人々を顕彰し表彰しています。
オリンピックイヤーの本年は特別賞にフェンシングで日本発のメダルを獲得した太田選手が受賞。
そして学術部門では、
『琵琶湖をめぐる古墳と古墳群』
『信長船づくりの誤算-湖上交通史の再検討-』
『丸子船物語』
の著作のある用田政晴さんが受賞。おめでとうございます。

琵琶湖博物館開設準備室時代から現在にいたるまで、まさに琵琶湖博物館の誕生から係ってこられた新鋭の研究者です。
さらなるご活躍を祈念申し上げます。

2008年 7月 25日

東京で見るおこない

先週、自費出版フェスティバルのために上京。折角だからと、京橋のINAXギャラリーでの「おこない」展に立ち寄る。
展示には長浜城歴史博物館、高月歴史民俗資料館の収蔵品が多く展示され、壁面を彩るパネル写真は「DADA」編集長の杉原正樹さんの撮影がほとんど、彼の眼が素晴らしい。

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なんども見ているはずの「おこない」にかんする道具や写真が、ここではなんともお洒落に見える。いつもは、湖国の風俗には「べた酒とふなずしが一番」と思いながらこうした風習を見ていたのだが、おっと、このときばかりはワインに手が出そうな感じになった。展示の方法でこんなにも変わることを実感した次第。
23日には中島誠一長浜城歴史博物館館長の講演があったのだが、同行した太田浩司さんいわく「なんでこんなに人が集まるか不思議」という状況だったらしい。そりゃ、花のお江戸はともかく人が多いのですから仕方ないです。
それにしても、INAXでおこないというこの組み合わせがなんとも面白い。今後全国巡回されるらしいが、どのような反響をあつめるのであろうか楽しみである。

もう一つこの件の話題。制作部のMさんは川道の住人。そして今年はトウヤ。図録には少しだけその勇姿が覗いている。

2008年 7月 9日

近江路を歩いた人発刊記念追録

久しぶりに企画書作成に追われたもので、その間にビッグニュース掲載を社員ブログに先を越されてしまった。

江竜先生の発刊記念「近江の旅日記を読む、歩く、食べる」真夏日のような暑い日だったが、ご参加の皆さんの熱気となによりも著者江竜先生の元気パワーに終始押された格好。詳細は、社員ブログを御覧いただきたい。

淡海文庫の著者のご参加もあり、再現料理も素晴らしい。そして地元長浜のみなさんの暖かいご支援も感動ものでした。
曳山のお世話をされていたのはなんと前曳山博物館館長さんの西川さん。そしてながはま観光ボランティアの別府さんのご配慮で、まちなかウォークには、数名のメンバーの方が引率くださった。
そして暑い中、お休みにも係らず、側面的にご支援いただいた観光協会の清水さん。私的なイベントにも係らずご協力ありがとうございました。またまた長浜が好きになった次第。

2008年 6月 26日

2008年下期図書目録できました

過日、大手出版社の方との会話の際
「図書目録はインターネットだけ、印刷はしていないの」
という話されていた。発行点数が当社とは大きな差があるだけに仕方ないことかもしれない。
ところが、サンライズにとっての「図書目録」は大切である。このほどようやく2008年下期の図書目録ができた。担当のAさんが担当者の間で右往左往しながらもよくがんばってくださった。そして何よりも今回は表紙がリニューアルした。デザインのYさんならではの小気味いい色合いとデザインで少しお洒落になった。
当然中身の情報も盛りだくさん。どうぞお楽しみに。

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