2011年 3月 17日

編集を一手に引き受けていただきました

3月15日、彦根市の記者クラブで『彦根城の諸研究』のプレス発表をしました。今回の本は彦根市出身の海津榮太郎さんが長年彦根城の研究をされており、その論考を1冊の本にまとめたものです。
 海津さんは『近江佐和山城・彦根城』にも原稿を書いていただいているのですが、私は全く面識はありませんでした。しかも構成をご覧いただいたものの、出来あがった本を手にとってもらえないまま、お亡くなりになったのです。
 城郭研究の中井均さんがまだ「城好き少年」だった頃、海津さんにお城のことをいろいろ教えてもらったということは聞いていたものの、本当に仔細に彦根城のことを調べておられ、その原稿は多岐にわたっていました。
 ところが、この原稿をそのまま本にするというのは、今流行りの「自炊」であるため、ある程度編集するべきだということになり、その労苦を一手にこきうけていただいたのが、30数年来のおつきあいのある森山英一さんでした。 
 
 
海津さん同様、某大な資料をお持ちの森山さんは再度原本に当たり、細かくチェックをしていただき、初めて読まれる方にもわかりやすいようにと補註をいれて、著作集が出来上がりました。記者発表では、海津さんの人となりから研究の内容までくわしく説明していただきました。
 お城関連の会は全国にたくさんあり、機関誌も種々でていますが、一般読者の目に触れることは少なく、また何十年も前に発行されたものを手にすることはなかなかありません。そういった意味で今回の本は彦根城に関する資料として、是非残しておかなければならないものでした。
海津さんは彦根高商を卒業後、尼崎、大阪に住んでおられたものの、彦根へ何度も来られては、図書館で一日中史料を調べておられたと聞きます。ひとつひとつ彦根城の謎ときをしている本で、お城を好きな方は必携です。

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