2005年 11月 06日

おめでとうございます。中西準子様

 何だか勧誘メールのタイトルみたいになったが、11月3日に中西準子著『環境リスク学』(日本評論社)が第59回毎日出版文化賞を受賞したということで、ともかくお祝いを。1年以上前の本というように記憶していたので奥付を見てみたら、「2004年9月20日」に初版発行、前回は時期的に候補作から漏れたらしい。出版当初から多くの書評などに取り上げられて評価の高かった本で、私も読んで著者の「男前ぶり」に惚れ、HPも[お気に入り]に入れてチェックしてるくらいなわけである。本書の内容は、一言でいえば「人の命を金で計ろう」ということだ。
 第1章は、2004年3月に中西氏が横浜国立大学を定年退職したさいの最終講義をまとめたもので、その中に「流域下水道計画の不経済性指数による分類」という表がある(p20)。「最も不経済」という項目の例の最上部に、私の住んでいる「琵琶湖東北部(1.2)」とある(値が小さいほど不経済)。流域下水道という方法に経済性の面から異を唱えて、家庭個々で下水を処理する合併処理浄化槽の開発を進めたのが、中西氏らの研究グループなわけだ。
 「合併処理浄化槽」滋賀県民なら聞いたことあるでしょ。無駄な公共投資を止めてくれた恩人として、中西準子、皆さん覚えておこう。(私が滋賀県にいなくて知らないだけで、排水処理システムの問題が論議されていた1990年代初頭、すでに有名だったのかも知れないが…)

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