2011年 10月 24日

日本自費出版文化賞表彰式

 
10月22日、第14回日本自費出版文化賞の表彰式が、東京アルカディア市ヶ谷で開催された。
これまでは7月に表彰式を開催していたのであったが、真夏に各地からお越しいただくのも大変だということで募集時期も3月までと延期し、10月の表彰式となった。
 本年も多くの受賞者のみなさんによる、発行に至る経緯のスピーチがあったが、どの方のお話も出版された本以上に興味深いものが多い。
大笑いしながらも涙することも多々あり、また驚愕の一面を披露されることもある。そして読者拡大をもなさる。
 
 本年は、偶然にも本イベントを主管するNPO法人日本自費出版ネットワーク代表理事の中山千夏さんのお知り合いが3名も含まれていたのであった。当然ながら、決して、旧知だからといって作品が入賞したものではないが、中山さんと40年ぶりの再会というカメラマンの福島菊次郎さんは、91歳という年齢を感じさせないパワフルなおはなしが印象的であった。アマチュア時代の写真集『鶴のくる村』が特別賞を受賞されたのだ。

 会場には、研究・評論部門『琵琶湖のハスと近江妙蓮』が入賞された中川原正美さんご夫妻もお越しになっていたが、奥さまが、福島さんのお話をおききになるや「お父さん、これで最後じゃないですよ、まだまだ頑張って」と背中を押される。
 
傍で「いやいや」と中川原さんは首をふられていたが、はたしていかがであろうか。
大賞を受賞後も次々と出版されご応募される方や応募の常連の方も多い。
社会に訴えること、御自身の言葉を伝えたい、どうしても記録に残しておきたいことなどなど、人々の熱い声や思いが1冊の本に凝縮される。大変だけれど大切な仕事をしているのだと改めて感じる。
本年は『昭和17年、戦時学生の日誌』の筈見時男さんの作品も入賞されたのだが、あいにくこの日は地元での祝賀会でご参加いただけなかった。
表彰式が終わると第15回自費出版文化賞の募集が始まる。本年からは新たに『東北の記憶と記録』というテーマでの作品募集も開始される。
小さいけれど人々の足跡を残す書籍が次々誕生することを願うものである。
第14回自費出版文化賞受賞作品及び応募作品の紹介は
『自費出版年鑑2011』に掲載に掲載。発売中です
 

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